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第5話:"アクシオン・エネルギー

---


アッシュとレオは静かな図書館の奥へと進んだ。


「本でも探す?」レオが低い声で尋ねた。


アッシュは小さく頷いた。


二人は個別閲覧ブースに入った。レオは近くの棚に向かい、本を探し始めた。アッシュはブースの中央でしばらく立ったまま室内を見渡した。それから一度だけ指を鳴らし、目を閉じた。


瞬く間に、無数の見えない青い光——まるで無音のデータストリームのように——ブース内のすべての本からアッシュの意識へと流れ込んだ。


アッシュは目を開け、何も言わずにブースを出て、近くの別のブースへと向かった。


レオがちょうど振り返ると、彼が出ていくところだった。


「アッシュ?」慌てて後を追う。「あのブースで読むんじゃなかったの?」


「もう終わった」アッシュは落ち着いた声で言いながら、次のブースへ入った。


レオはその場で固まった。


*何……?*


目を離したのはほんの一瞬だった。なぜ、ブース中の本をすべて読み終えることができたのか?


アッシュは次のブースを選び、中へ入った。


レオは入口に立ったまま、まだ見つめていた。


「また同じことをするつもりでしょ」と彼は言った。疑問ではなく、確認だった。


アッシュからは何も返ってこなかった。


レオは静かにため息をつき、自分の棚へと戻っていった——普通のやり方で。


---


その頃、セリーンはすでに図書館を出て、『アクシオン・エネルギーの歴史』という本を手に、エリートアクシオンクラス1-Aへと向かっていた。


教室のドアの前で足を止める。小型スキャナーが起動し、柔らかな青い光が彼女の顔を走った。


「アクセス許可」


ドアが自動で開いた。


「失礼します、アリシア先生」セリーンは静かな声で言いながら入室した。


教室の前方で、肩まで届く茶色い髪の女性が顔を上げた。


「どうぞ、セリーン」アリシア先生は温かな笑みで答えた。


セリーンは教師の机に本を置いた。


「ああ——これが例の本ね」アリシア先生は最初の数ページをめくり、少し驚いた様子で顔を上げた。「こんなに早く見つけられたの?」


セリーンはゆっくりと頷き、自分の席へと戻った。


---


アリシア先生はクラス全体に向かって話し始めた。


「アクシオン科エリートクラス1-Aへようこそ。皆さん全員がスコア7000以上を記録した——それがここにいる理由です」


少しの間、言葉を置いた。


「では、始めましょう」


教室の空気が変わった。全員の視線が前方に集まった。


「まず基本から。アクシオン・エネルギーとは何か?」


答えをあまり待たずに、彼女自身が続けた。


「アクシオン・エネルギーとは、アクシオン・オーラを媒介として、周囲の普遍的な法則を一時的に書き換えたり、影響を与えたりする能力です。極めれば、現実そのものを書き換えることが可能になる。しかし、少しでもコントロールを失えば、その代償は重い」


彼女は手を挙げた。


「ここが重要です。アクシオン・オーラを起動すると、世界の見え方が変わります。人、動物、物体——すべてが普通には見えなくなる。代わりに、アクシオン・コードとして認識され始める。あらゆるものの周囲にデータのストリームが浮かび上がる——物体の種類、細胞密度、質量、熱出力。すべてが光る情報として現れます」


一人も動かなかった。


「では、難しい部分に入ります。実際にどう使うのか?」


少し間を置いた。


「コードを編集するんです。対象の周囲に浮かぶデータを見て、変えたい値を見つけ、アクシオン・オーラを使って書き換える。赤いリンゴを青くしたい?色の値を探して、変える。それだけ——十分な精度があれば」


クラスを見渡した。


「今のところ質問はありますか?」


ほとんどの生徒が首を横に振った。一人が手を半分上げかけて、やめた。


彼女は微笑んだ。「では続けましょう」


「ただし、これには強い精神的計算力、安定した精神、そして十分なアクシオン・オーラが必要です。それがなければ、編集は失敗する——最悪の場合、反動が来る」


---


「青いリンゴより、もっと実用的な例を見せましょう」


彼女は掌を上げた。小さな水の球が浮かんだ。


アクシオン・オーラが起動する——柔らかな青い輝きが体を包んだ。水に意識を向けた瞬間、見え方が変わった。


対象=液体の水。化学組成=H2O。状態=液体。熱出力=摂氏25度。燃焼状態=無効。


冷静な精度で、彼女は値を書き換えた。


化学組成を変更=プラズマ・エネルギー。状態を変更=炎。熱出力を変更=摂氏1200度。燃焼状態を変更=有効。


瞬く間に、水が渦巻く炎とプラズマの球へと変わった。


沈黙が破れた。誰かが拍手を始め——すぐに教室全体が続いた。


セリーンは反応しなかった。鋭く集中した目で、アリシア先生のあらゆる動きを観察し、一つひとつの手順を慎重に分析していた。


---


アリシア先生の笑みが消えた。


「アクシオン・エネルギーを正しく使うには、繰り返しの訓練によって脳を高度に鍛える必要があります」と彼女は言った。「しかし、たった一つのミスを犯せば——」


指を鳴らした。


炎が消えた。掌に小さな火傷の跡が現れ——すぐに消えた。


「深刻な反動を引き起こすことがあります」


教室が静まり返った。


しばらくして、シスミヤという名の生徒が緊張した様子で手を挙げた。


「アリシア先生……質問してもいいですか?」


アリシア先生は彼女の方を向いた。「はい、オーレリウスさん?」


シスミヤは少し躊躇してから、慎重に口を開いた。


「アクシオンの計算でミスをした場合……具体的に何が起きるんですか?」


アリシア先生の表情が真剣になった。


「コードを書き換えるとき、私たちは世界の自然法則に逆らっています。そのため、小さなセキュリティシステムが起動する。失敗すれば、反動は通常、使用者自身に返ってきます。しかし……それよりはるかに危険な可能性も存在します」


言葉を置いて、静まり返った教室を見渡した。


「その詳細については、後ほど説明します」


誰も口を開かなかった。シスミヤでさえ、それ以上追及しなかった。


「ああ——もう一つ」アリシア先生はセリーンが持ってきた本を手に取り、クラスに向けて掲げた。「先に進む前に——これ。読んでおいてください」


クラスにざわめきが広がった。


*「使用者への反動……」*誰かが囁いた。


*「もっと危険な可能性があるって部分、聞いた?」*


アリシア先生は静かに部屋が落ち着くのを待った。


セリーンは何も言わなかった。すでに書き留めていた——三行、簡潔に、飾りなく。


*セキュリティシステム。使用者への反動。さらなるリスク、未詳。*


最後の部分に、一本の線を引いた。


---


授業が終わり、生徒たちが荷物をまとめ始める中、セリーンはノートを閉じた。


*さらなるリスク、未詳。*


その言葉を、どこかで聞いたことがある気がした。どんな本でもなく。どんな教師からでもなく。


でも——知っているという感覚があった。


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