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五十三:おつかい

 

 翌朝。


 今日は朝の鍛練に参加する者も疎らなみたいで、王一向の中でもチャンネーしか参加していなかった。


 まあ、深淵の宿が愛の巣のように扱われるのは解せぬが、5年ぶりに逢ったのなら仕方ないのかなぁ?


 それにしても、あのアミーって悪魔はすごいな。

 バリア重ねがけしても淫気が貫通してくるとは。

 いや、メシア達だって異常状態耐性や無効を持ってたはず。それを凌駕する固有スキルを持っていたとかか??


 あのあとの、嫁候補達の宴とも言える痴態を思い出し、苦笑する。

 まさか、あんなにも黒呼やクロムが大胆で凄い事になろうとは・・・けしからんな!

 まあ、流石歩く18禁だとでも思って警戒しておこう。



 ただ、龍の子供たちに悪影響があったら困るので、その点は考慮してくれるみたいだけど・・・どうだかなぁ?



 ぼんや~りと珈琲を飲みながら、色々と考え込む。


 そうやってダラダラしていると、早起きな黒呼とクロムが揃ってリビングへ降りてきた。


「お~、おはよう。」

「「お・・・おはよう。」」


 何だか二人とも小声だなぁ?と思いつつ、顔を見上げてみると。

 なんだか、真っ赤になっていらっしゃるんですが?


「え、どうしたーー」

「っつ、昨日は、ちょっと色々とごめん!」

「僕たち、我慢できなくて、もぉ、恥ずかしい!」


 あ、昨日の宴の事で、恥ずかしがってるのか。

 何も気にしてないんだけどな~


「いや、別にアレは仕方ないでしょ。アミーの特殊スキルが凄すぎただけだと思うし。

 ああいうの、不可抗力で別に迷惑とは思わないし。」


 まあ、正直ビックリはしたけどな。

 そう心の中で呟きつつ、何でもない様に装う。


「っ・・・迷惑じゃ、ないのか?」

「じゃあ、これからも、シたくなったら、側でしてもいい?」

「時と場合によるなぁ。皆のいる前とかだと、教育上良くないからね~。

 昨日みたいな不可抗力な状態でなら、まあ、いいのかな?」


 まあ、正直アタシが大人しくあの宴に居たのも、外に痴態が漏れない様に強めの防音&遮断結界を張り続ける為だったし。


「それに、どこでもしたいってなると、セエレみたいな変態扱いを受けることになっちゃうよ?」


 そう、優しく言えば。


「ああ、あの領域にはいきたくないな。」

「うん、確かに!ちゃんと状況把握した上で、予約取ってすることにするよ!」


 とっても物わかりが良くて助かるなぁ。

 そしてセエレ、皆が公認の変態になっちゃったなぁ。

 まあ、あの宴で熱に浮かされて色々暴露してくれたから、変態扱いも仕方ないかー。


 ちょっと苦笑しつつ、近づいて二人の頭をナデナデしてみる。


「ま、昨日の事は気にしない気にしない!さて、朝ご飯でも作りますか~!」


 そしてアタシは、てくてくキッチンへと向かうのだった。

 その背後で、黒呼とクロムが宴の時の様な淫猥な表情になっていたとは、つゆと知らずに。


 その後、起きてきた変態大元帥と黒呼・クロムは何かを色々と話してキャっキャしていた。

 そして、後にメシアも混ざって、何だか楽しそうにお話ししている。


 アタシはその姿を、嫁候補が仲良くしてるな~位にしか思っていなかった。


 そして、色々朝御飯を作り、無限の腕輪の中に収納して嫁候補達の元へと行くと。


「ご主人様、今度の御褒美は、魔力ではなくて欲しいものがあるのですが、ダメですか?」

「僕も!怒るの我慢したご褒美に、欲しいものがあるんだ!」

「オレもご褒美欲しい。」

「メシアも、欲しいなぁ~?」


「お、おう・・・何が欲しいの?」


 期待の上目遣いをされて、少し逃げ腰になりながらも尋ねたら。

 予想外のおねだりを、されてしまったのだった。






 深淵の宿の食堂で、少し遅い朝食を皆で取った後。


 今日は何をするのか王に確認を取れば、腰痛で1日療養に費やすと言われてしまった。

 よく見たら、インテリボーイと戦士くんも、何だかお疲れモードだ。

 これは・・・。

 チラリとアミーを見ると、満足げに青年二人を眺めている!!?

 やっぱりこれは、アミーに色々搾り取られたにちがいねえ!!


 心のなかで二人に合掌し、それならば、とアタシと嫁候補たちで、王都へ遊びに行く事になった。

 案内はチャンネーがしてくれると言うので、何となく女子会なノリで行き先とかを皆に勝手に決められた。

 まあ、アタシは珍しい食材や薬草とか見れればいいし、皆がそれで満足なら、まあいっか。


 館は月呼夫婦とよっすぃ~&白呼で色々やってくれるというので、お言葉に甘える事にした。


 なお、クロムは王の接待という名目で、王が帰るまで仕事場には行かなくて良いらしい。





 それで。


 王からの一筆を貰って、チャンネー先導で、やって来ました、王都の城下町!!


 街並みもそうだけど、服装とかも機能性があって皆お洒落だなぁ!!

 チャンネーの露出の高さが霞む位のお洒落さんばかりだ!


 とりあえずアタシ達も、服装を変えた方が良いと言われたので、大型の服屋?装備屋?へと向かう。

 思い思い服を新調させ、機能良く動きやすい格好へと成っていた。

 こんなに機能が良いのに、そんなに高くない!

 現世で言うなら、ファストファッション位の安さだ!

 というわけで、アタシは他にも龍の子達やよっすぃ~&白呼、月呼夫婦向けに色々購入し、そして、装備屋最上階にて『嫁候補達のおねだり』向けのモノを頑張って選んで包んでもらった。

 いや、人へのプレゼントって凄く色々考えちゃうから、大変だよね!


 その後、身軽になったアタシたちは、王都で人気の喫茶店でスイーツを食べたり、食材を見て廻ったり、薬草や道具を扱う店を見たり、武器防具のお店のラインナップを観察したりと、気ままに王都を堪能して、館へと帰還した。


 もちろん、ただの観光だけじゃなくて、市場調査とかも含めて色々見てまわったんだけどね。


 その中で、ちょっと見慣れない植物の種とかも買ったので、あとでセエレの部下に頼んで植えて貰おうと思う。





 夕方になって館へ帰還すると、割りといい雰囲気の夫婦たちに出迎えられた。

 もう、勝手に夫婦扱いしちゃってるけど、各々本当に仲良さそうだから、別にいいよね?


 で、皆に服とかお菓子とかお土産を渡して、あとは龍の子たちの分も各々準備してから、そっと嫁候補達を寝室に呼び出す。


 みんな揃って何かしら?って顔だったので、今朝言われた『おねだり』の商品を、各々の嫁に渡して行った。


 みんな、とても喜んでその場で開封。

 其を服の上から当ててみたりとか、上機嫌でキャっキャしていらっしゃるが、渡したのは、いわゆる『大人向けの夜の下着』なのだ。


 しかも、ご丁寧に皆が希望の品を言うものだから、探すのにマジで苦労しましたよ!?

 しかも、一人数セット色違いとか、どんな苦行だよ!


 なお、メシアは可愛い系なベビードールとセットのリボンな紐パン希望だったり、

 黒呼もクロムも何故か紐パンとかマイクロビキニみたいなのをご所望だし、

 セエレは流石変態大元帥な、隠せていないT紐パンとかスケスケ下着とか隠せていないエロメイドな下着だったし、

 もう、もう、本当に大変だった!!(泣)


 小一時間、お使いの為に皆と別行動を取っていたけれど、嫁たちは嫁たちで妖しい所で買い物していたらしく、チャンネーも『凄かった・・・』とか恍惚な表情だったのが、えらい心配になったんですけど!?


 本当に何を買ったんだ、嫁たちは!?


 目の前で愉しそうな皆を前に、アタシは内心、色々と考え込んでしまうのだった。







 夜、少し復活した王一行たちとの夕飯。


 龍の子たちは、早速プレゼントした服に身を包み、ご機嫌で食事を取っていた。


 あ、そういえばなんだけど。


 成長期の龍の子たち、日に日に10代後半位の姿になり、そこで一度体の成長は止まるらしい。

 なので、今朝久しぶりに見てわかった事なんだけれどね。


 黒呼の龍、女の子だったんだぜ・・・。


 男の子兄弟だと思っていたんだけど、ここ数日で姉弟だと判明したそうなんだ。

 まあ、桔梗って名前だから違和感なし!なんだけど、何時までも男の子の格好はキツそうだったから、これを期に動きやすい女の子の服をプレゼントしたのだ!

 もちろん、すっごく似合ってる。


 あと、琥珀も14歳位まで成長して、今じゃ深窓の令嬢のように可愛くなったんだぜ。

 お嬢様な服に身を包んだ琥珀は、我ながら百点だと思う!

 月呼にも、『ありがとう!よくわかってる!!』って先ほど感謝されたし。

 本当に将来が楽しみだ!




 アタシは少し満足しつつ、子供の成長を映像録画水晶へ記録して、家族の団欒を楽しんだのだった。




なお、団欒の中でアミーは、しっかりと龍の子に配慮して普通に過ごしていたそうな。


大人のいたずらをするのは、大人にだけ、というポリシーがあるらしい。

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