四十:よっすぃ~の真実
よっすぃ~のお話です。
私は、普段はほとんど、語ることをしない。
何故なら、幼少の頃、その声を大多数に否定されたからだ。
ただ、私にとって掛け替えのない友、ちょっと個性的な双子のような姉妹?だけは、ずっと私の味方でいてくれた。
本当に、幼なじみで戦友で親友、とでもいえる関係だった。
なのに。
ある日突然、二人がいなくなった。
皆、失踪だの駆け落ちだの大慌てだったが、私は1人戦闘準備を終え、外へ出る。
簡易的だが、サバイバルセットと戦闘・護身用の武器たち、そして救急医療セットなど、さながら戦場にこれから赴くような出で立ちだが気にしない。
これから、私はあのこたちを全力で取り戻しにいく。
お互いに何かあっても良いように、実は携帯にGPSをつけて起動していたのだ。
その足取りが突然消えてしまった場所があるので、あのこたちはきっとそこへいるだろうと思い、静かに迅速に向かった。
町へ行く途中。
何の変哲もない、ただの空き家。
でも、その家の土からは、何か焼けたかのような臭いがしていた。
私は確信を持って、その空き家へと足を踏み入れた。
そしてーーーーー
「本当に許してください、全てお話ししますから!」
「なんだこいつ、俺たちの魔術が掠りもしないし、強すぎるんだけど!?」
「ああん、本当に正直に全部言うから、怒らないでぇ!?」
「・・・・・。」
地下にいた、怪しげな人影3名をボッッコボコにして、反撃されたけれどそれも全て抑えて捕縛した。
これからしっかり尋問してあげようと思う。
「もぅ、本当にぃ、ごめんなさい、勘弁してぇぇ」
「・・・・・。」
「全部っ、私達のせいで、巻き込んでしまったんですぅ!
今は別な世界で、きっと幸せに暮らしていると思いますぅ!!」
「本当に反省している、だから、もっと優しく・・・・」
「・・・・・・・。」
粗方尋問して吐かせた内容は、現実とは遠くかけ離れた内容で。
でも、こいつらは嘘は言ってはいない。
それが、真実ならば。
「・・・・連れてけ。」
「「「え?」」」
「あのこたちのもとへ、連れてけ。」
喉元にナイフを突き立てると、オネエな奴はすごい勢いで了承した。
「え!?わ、わかった、やってみるわ・・・あ、あ!?うそ、今、本当に良いタイミングで、あのこたちが現世から何か召喚中よ!?この流れに乗るなら、すぐに会いに行けるわ!?」
「まじ!?超グッドタイミングじゃない!!
えーっと、この魔方陣に乗って!?そうしたら向こうに一緒に転送されるから!」
「・・・・・。」
信じるしかない、か。
私は無言で魔方陣に乗る。
そして、ものすごい光の粒子に包まれて、意識を失ったのだったーーー
気が付くと。
スーパーサバイバル戦闘体制の格好のまま、暗い洋館の部屋に、立っていた。
多分、ここはワインセラーなのだと思う。
ふと視線の先に。
会いたかった戦友が、黒い羽根を生やして、元気そうに立っていた。
その視線の先、濁流を覗きこめば。
鮪がわさわさいる!?
釣らなきゃ!!!
私はサバイバル道具の中から大型の釣竿とでかいルアーを取り出し仕掛けを作って、釣って釣って釣りまくった。
なお、やはりルアーよりも、非常食で持ってきたイカやサンマ(これしか大量に家になかった)での釣りの方が食い付きが良かった。
ありがとう、箱で送ってくれた、お祖母ちゃん!
なお、戦友は私の隣で次々血抜きしたりサポートしてくれてる。
まるで、昔に戻ったかのように。
そして。
「・・・!?」
今までにない重さのものを必死で釣り上げたと思ったら、人型で。
それがこの先、戦友をとても困らせる存在の、天才的な白い変態悪魔だったんだ。
それからは、戦友をなるべく助けて、戦友の妹や変態悪魔や美形兄弟の兄から匿ったり、色んな生物の戦いのコーチになったりと、まあ、皆の知る所に落ち着いた。
ただ、まだ戦友は、私が『本当に』元の私であると知らないのだろう。
まあ、何語だかわからないが、何だか名前が変わって人類最強になってるし。
これは、私も転生した扱いなのだろうか?
でも、私は、今の方がいい。
あんなつまらない世界で生きるよりも、戦友達が一緒にいる世界の方が、よっぽど楽しいしエンジョイできるから。
まあ、最近の戦友はモテ期到来・・・というか、リアルでダメんず何とかみたいなのを見せつけられている感じがして、毎日大変そうだ。
主に戦友がダメな方だが。
『もう少し、がんばって、しっかりしろー。』
そう、心のなかで応援するが、多勢に無勢。
まあ、戦友ももう少し成長すれば、こういうのも容易くあしらえる様になるんだろうなあ。
そう思いつつ、そしてこの楽しい世界で過ごせる事を感謝しながら、今日も私は戦友のヘルプに答えてあげるのだった。
短いですが、こんな感じで何話かごとにちょこちょこ、番外編を挟む事にします~




