↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/50

08.謎解き! 始まる新たな試練!?

【所持コインリスト】


天城遥斗…フェンリル、ケルベロス、朱雀


一条煌…フェニックス、レヴィアタン


飛翔聖也…ペガサス、グリフォン、キマイラ

「僕が…怪人に…」


 セイヴァー司令室で、一条煌いちじょうこうは驚いた。遥斗はるとから以前見た未来の結末を聞いたのだ。


「勝手に遥斗に嫉妬して、遥斗を倒そうなんて…最低だな、僕。」


 煌は朱雀すざくのコインを手に持ち、見つめながら呟いた。


「でも、今の煌はあの未来とは違います。フェニックスの力も、あの時以上に使えてました。」


 遥斗は朱雀の試練を思い出す。以前のミオラと煌の戦いの時に失敗した技を、朱雀の試練では扱えていた。


 ディバイドシステムは、神獣の力に対して気持ちで釣り合いを取る。あの技を扱えたのは、煌の心があの時よりも強い証拠だった。


「ごめんな、遥斗に気を使わせた。僕はもう絶対、お前と戦ったりしないよ。」


 煌は強く決心した。これからは、遥斗の味方であり続けようと。

 これでこの話は終わり。ここからは談笑の時間だ。


「そういえば、お前はどうやって未来から来たんだ?」


 煌は気になっていたことを遥斗に聞く。遥斗は、言葉に詰まった。


「それが…分からないんです、俺にも。気づいたら時間が戻ってて、でもギアやコインが残ってる…」


「実にミステリアスだ。まるでタイムリープだね。」


 後ろから陽気な声がした。いつの間にか、部屋にドクター霧島が入って来ていたのだ。


「それに関してだが、私の推測は2つある。


 1つは、ゴッド…すなわち神によるものだ。私は元々神の研究をしていてね。この世界にいる唯一の神によるものである可能性がある。

 神は4つの権能を持っていてね。力、知、生…そして時。おっと、少し難しすぎたかな?」


 遥斗も煌もポカーンとしている。神についての話は、2人とも聞いたことがなかった。


「もう1つの説。これは分かりやすいかな? 時を操る神獣、燭龍しょくりゅうによるものだ。誰かが、燭龍コインの力を使ったのかもしれない。」


「ちゃんと調べていたんだな、霧島。」


 またしても違う人の声がした。セイヴァーの司令官、飛翔聖也ひしょうせいやだ。

 聖也は開きっぱなしだった扉を閉め、霧島たちの方へやってきた。


「当たり前だろ? 未来を見たなんて、とてもエキサイティングだ。


 …どちらの説でも気になるのは、ディバイドギアが増えていること。

 タイムリープが神と神獣、どちらの仕業だとしても、ギアが遥斗くんの手元にあるままなのは理解できない。普通なら、リープの影響で遥斗くんの手元から消えるだろう。


 ゴズコインには神獣が眠っているから、同等の力による影響を受けず、手元に残るのは納得だけどね。」


 遥斗は考える。ギアが増えた謎…さっぱり分からない。でも、ギアが増えたから今こうして煌と手を取りあっている。


「それはそうと、何の用だ? 霧島。」


 聖也が霧島に言う。どうやら呼ばれて来たようだ。


「このソードの解析が終わったから、伝えなきゃと思ってね。」


 そう言って霧島が剣を取り出す。この剣は、朱雀の試練での戦利品だった。


「こいつの解析を始めて、私はとても驚いたよ。明らかに神獣の力が宿っている。

 中に神獣がいるなんて、まるでゴズコインのようだ。この剣は、遥斗くんに預けるよ。」


 霧島は剣を遥斗に渡す。遥斗は受け取った。


「剣そのものに、神獣の力か…聞いたことがないな。」


 神裔である聖也でも、知らないことのようだ。


「それからもう1つ。このソードが、次の試練の場所を示すことも分かった。遥斗くん、煌くん、頼めるかな?」


 遥斗と煌は目を見合わせる。


「はい! …ところで、どうやって場所が分かるんですか?」


 煌が霧島に聞いた。霧島は得意げに答える。


「その朱雀のコインをセットしてみたまえ。朱雀の位置は南。つまり下に頼むよ。」


 遥斗は改めて剣を見る。剣の中央には、上下左右4つの窪みがあった。

 遥斗は下の窪みに朱雀のコインをセット。ピッタリ嵌ると、剣が光りだした。


「この光が示す方に試練の場所があるはずさ。さて、応援してるよ。ファーイト!」


 遥斗と煌は司令室を駆け足で去っていった。


「…で、俺を残したのはなぜだ? 俺だけに伝えたいことがあるんだろう?」


 聖也は霧島に問う。なにか意図があると見抜いていた。


「君の装備、アセンションギアについてさ。」


 霧島はサングラスを外し、聖也に告げる。


「アセンションギアには、とてもデンジャーな代償がある。」


 緊迫した空気が、司令室へ充満した。




 遥斗と煌は光を追って走っていた。だがそこに、邪魔者が入る。


「その剣…エクリブリアムを私に渡してもらおうか。」


 立ち塞がり、そう述べたのは怪人だった。女性の声で、顔つきも女性的。背中には巨大な翼が生えている。スフィンクスの怪人だ。


「エクリブリアム…? お前は何を知っている!」


「最近お前らが大人しいが、街の破壊は辞めたのか?」


 煌と遥斗はそれぞれ聞く。怪人は鬱陶しそうに羽を広げた。


「質問をするのは私の特権だ。お前らは、大人しく従ってれば良いものを。」


 怪人が構えをとる。

 遥斗と煌はギアを取り出した。遥斗はフェンリル、煌はフェニックスをそれぞれセット。リループとフェイトが並び立った。


「いくぞ!」


 怪人とフェイトが同時に飛び立つ。


「あっ、空中戦か…空を飛べる神獣は…」


 リループは手に持っている剣…エクリブリアムから朱雀のコインを抜きとった。


「朱雀ならいけるよな、フェニックスとなんか似てるし。」


 リループはギアからフェンリルのコインを外し、朱雀を乗せる。その瞬間、ギアがいつもより激しく傾いた。


 バキッ。


「え?」


 ギアから絶対鳴ってはいけない音がした。慌てて遥斗はコインを抜く。でも、天秤は戻らない。


「やっべ、壊れた…?四聖獣しせいじゅう、半端ないな。」


 遥斗は地上でなんとか天秤を戻そうと奮闘する。


 その頭上では、激しい戦いが繰り広げられて…いなかった。フェイトはなぜか、頭を悩ませている。


 そこに聖也がやってきた。聖也は遥斗を横目にアセンションギアを取り出し、ペガサスのコインを投げ入れる。

 鐘を鳴らすと、戦士ルーサスとなった。


「待たせたな。後は任せろ。」


 ルーサスは上空へと上がる。そして怪人に向かって蹴りを放つ。


 ドンッ。


 鈍い音がした。ルーサスの蹴りが、怪人の纏うバリアによって弾かれたのだ。ルーサスは足を痛そうに抑える。


「無駄だ。私の出す謎解きに答えられない限り、ダメージは与えられない。」


「うっ……ふむ。受けて立とう。その謎解きとは?」


 ルーサスは痛みを我慢し、余裕の笑みを浮かべる。


「問題だ。2人の姉妹がいて、お互いが生み合い、お互いを殺し合っている。この姉妹はだれ?」


 ルーサスの笑みが凍りついた。


「…悪いな。かなり時間がかかりそうだ。」


「僕もずっと考えていますが、これはなかなか…」


 2人は頭を悩ます。


「ふっ。どうした? 答えられないか? なら、大人しく降参するがいい!」


 怪人は特に攻撃するでもなく、そう告げる。優越感に浸っているようだった。


「ごめん遥斗! 先に行ってくれ! すぐに追いつくから!」


 煌は上から大声で遥斗に言う。遥斗も大声で返す。


「分かりました! 参加できなくてすみません!!」


 遥斗は遥斗で別の難題…壊れたディバイドギアに悩まされていたが、それを一旦仕舞い、先へ走った。




 朱雀の試練で手にした剣…エクリブリアムと呼ばれるそれの光が指し示す方へ、遥斗は1人到着した。そこは、巨大な泉だった。


「1人で試練受けれるのか? 今はギアも使えないし…」


 泉の傍で、遥斗はどうやって試練を受けるかを模索していた。


 その時、泉がカチコチと凍り出す。


 完全に凍りついた時、その中央が光った。遥斗は、氷の上を歩き、中央へ行く。

 中央までついた時、遥斗の周囲の景色がぼやけた。朱雀の時に味わったそれだ。


「いよいよ試練、か…ってかめちゃめちゃ寒いな」


 遥斗の周りが雪景色へと変わった。吹雪が吹いている。


『さあ、試練の時だ。』


 遥斗の頭に威厳のある男性の声が響く。だが声はそれだけだった。


「え?終わり?何をすればいいんだよ!」


 遥斗は震えながら、一面の雪景色を見てそう叫んだ。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。