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異世界と地球がダンジョンで繋がった ー異世界転移者の私ー  作者: 白木夏
レーナとラティオン

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第97話

飲み物を飲みながらスマホを操作していると、クランの奥のドアが開かれ大勢の人が出て来た。

周りからはなになに支部のなになに支部長だ、綺麗、カッコいい、凄い筋肉などと声が聞こえてきた。

会議が終わったのかなとドアの方を見ていると最後の方でリアが出て来た。


「団長、おつかれさまです」


「おつかれさまです」


「うん、みんなもおつかれさま」


支部長たちとは違い、リアがよくいる本部だけあり挨拶だけで済んでいる。

リアがこちらを見て目が合うと、周りからは分からないだろうが少し嬉しそうに向かってきた。


「母様、お待たせしました」


「リア、おつかれ、忙しそうなのにごめんね」


「いえ、母様が第一優先ですから」


そんな言葉に私は嬉しくも少し困った顔をしながら、


「ありがとう、でも大事な事があるならそっちが優先で良いからね」


「はい、分かりました」


分かりましたと言っているが、昔から同じことを言っているので今後も変わらないだろうと思ってしまう。


「母様、ここではみんなに聞かれているので団長室に移動しましょう」


私とリアのやり取りを見た事がある人たちは普段見ないリアの姿に微笑ましく思い、別支部で働いていてレーナを見たことのない人たちは初めて見るリアとレーナのやり取りに驚いた表情をしていた。


「そうね、移動しましょうか」


そんなみんなの反応を気にする事無くリアと共に奥の扉へと向かった。

扉を抜け階段を上っていき廊下を歩くと団長室というプレートが貼り付けられた扉が見えてきた。

扉を開けて中に入り私がソファに座り、リアが飲み物を準備して持ってくる。

リアは私がクランに来た時は秘書も部屋に入れず二人だけになるようにしている。

リアがテーブルに飲み物を置くと私の横に座り、


「母様~、つかれました~」


と言って、私の膝の上に頭を乗せて甘えて来た。

みんなの前に立った時の威厳のある姿はどこへいったのか、もう数年で二百歳になるというのに私の前では子供のままだ。


「はいはい、おつかれさま、頑張ったわね」


「もっと褒めて~」


少し困りながら何年経っても娘は可愛いものだなと思いながら頭を撫で褒めてあげた。


少しすると満足したのか膝から頭を離し座り直した。


「母様、今日はどうされたのですか?」


さっきまでの行動を隠すように佇まいを正して聞いてくるリアに可笑しく思いながら、


「ラティオンでフィアメールたちが泊まれる場所を探しているのよ」


と言うと、リアが小首を傾げながら、


「フィアメールですか?王女ですしアルタニヤの王宮が一番良いんじゃないですか?」


と聞き返してきた。


「まぁそうよね、リアに会った後に王宮には行こうと思ってたのよ」


もともと一応リアたちに聞いてみようと思っただけで最終的には王宮に行く予定だった。


「リアたちに会いたかったっていうのもあるし、フィアメールたちが来た時に助けてあげて欲しいからっていうのもあるのよ」


「助けてあげて欲しいですか?」


何をだろうと思いながら聞いてきたリアに、


「そうなのよ、フィアメールが来る理由が、私の友達が日本の渋谷で配信関係の会社をしていてね、そこで配信の勉強をしたいっていうのが理由なのよ。今はフォノンに居るんだけどフォノンからだと渋谷までの距離が遠いからね、近いラティオンの方が便利なのよね」


私はリアにフィアメールがラティオンに住む理由を教えてあげて、続けて、


「そして助けてあげて欲しいっていうのがフィアメールは魔族のイメージを良くしたいって事で配信するのだけど、知名度が無いと難しいからね、リアは日本でも人気だからフィアメールが配信し始めたら紹介してあげて欲しいの」


菜摘の会社でも宣伝はするだろうがリアからも宣伝してもらえば凄い効果があるだろう。


「なるほど、魔族のイメージの改善ですか、それは手伝ってあげたいですね」


リアは小さい頃から私が魔国に連れて行ってあげていたので王族にも国民にも悪いイメージは持っていない。

リアが手伝ってくれるという事にありがたい気持ちになりながらフィアメールの今後が良くなりそうだなと安心した。

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