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異世界と地球がダンジョンで繋がった ー異世界転移者の私ー  作者: 白木夏
ラキナとまきなつ

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第88話

「ブドウかと思って食べたら凄く酸っぱかったんですけど!」


天音があまりの酸っぱさにジュースを飲みながら抗議してきた。


「麗奈、このブドウみたいな果物もラキナの果物なの?」


天音のリアクションを見てブドウみたいな果物を食べなくて良かったと思ったのか菜摘が聞いてきた。


「その果物はイルが作った果物ね、天音ちゃん、もう一度食べてみて」


「えっ!こんなに酸っぱい物をもう一度ですか!?」


「ええ、騙されたと思って食べてみて」


天音にもう一度食べてみてとお願いしてみると驚かれたが、再度お願いした事により渋々ブドウっぽい果物を口に近づける。


「いきます!」


気合いを入れて我慢するように目を瞑り口に入れる。

しばらくすると天音がキョトンとした表情で、


「あれ?凄く甘くて美味しいです!」


罰ゲームのような覚悟で食べた反動か、美味しそうに恍惚な表情をしている。


「ドラゴンフルーツを食べた後のレモンみたいな感じなのかしら?」


菜摘が天音のリアクションを見て一個目は酸っぱくて二個目は酸っぱさを感じなくなり甘く感じるのかと推測した。


「残念だけどハズレね、実はこのブドウみたいな果物は一粒一粒が違う味をしている果物なの、ロシアンルーレットみたいな感じよ」


「頑張って作った」


ブドウの説明をするとイルが手を腰に当て少し誇らしげな顔をしながらそう言った。


「酸っぱいのを食べた時は酷いと思いましたが、面白いブドウですね。あっ、桃のような味がする」


酸っぱい物を食べた時はもう食べないという感じだったのに色々な味がすると分かると楽しいのか天音がブドウをパクパク食べはじめていた。


「一応イルに頼んでハズレは酸っぱいのだけにして作ってもらってるから安心してね」


最初に作って出された時は辛い物や苦いのなど色々とあったが見た目は果物なので酸っぱい物と甘い物だけにしてもらった。


「このブドウ、日本で売れば人気出ますよ。他にはイルさんが作った物はあるんですか?」


天音は興味が沸いたのかイルに聞いていた。


「セクシーダイコンを作った」


「セクシー大根?あの大根が二股になってるやつですか?」


イルの端的な言葉に天音が混乱していたので説明してあげる事にした。


「大根が二股になってるやつで大体合ってるわよ。ただし収穫時期になると土から勝手に出てきて、歩いて収穫カゴに入るの」


「えっ?なんですかそれ……」


私の話を聞いてちょっと引いている天音だが気にせず続けて、


「そしてセクシーであればあるほど美味しいという野菜よ、フォノンの特産になるほどの美味しさよ」


「特産なんですか……」


「人気商品」


天音が訳がわからないという顔をしている、そんな天音にイルが手をピースしてアピールしていた。


「まぁイルはたまに変な野菜や果物を作るけど美味しいしフォノンの町の特産になったものもあるから凄いのよ」


そんなイルを見ながらブドウみたいな果物に手を伸ばし口に運ぶ、柑橘系の爽やかさが口に広がった。

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