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異世界と地球がダンジョンで繋がった ー異世界転移者の私ー  作者: 白木夏


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第81話

ダイニングテーブルの上の準備がすべて完了したのでみんなを呼んできてもらう。


「皆様、料理ができました」


とリビングにいるみんなを呼ぶアクアの声が聞こえてくる。

その声に反応し、フィアメールたちが賑やかにダイニングへ移動してきた。

みんなが椅子に座り、テーブルの前に着席した。


「それじゃあ、いただきます」


私の掛け声に続き、みんなが、


「いただきます」


と唱和した。

食事が始まると、フィアメールがいち早くサービススプーンを手に取り、待ちきれない様子でパエリアを盛り付け始めた。


「いただきますなのだ!」


嬉しそうに宣言しながら、ほかほかのパエリアを一口頬張ると、次の瞬間、満面の笑みを浮かべた。


「おいしいのだ!」


と、勢いよく食べ始める。

その姿を見て、他のみんなも続々とサービススプーンでパエリアを盛り付け、食べ進めていった。

私もケイの分を取ってあげながら、自分の分のパエリアを取り、少しずつ口に運んだ。

パエリアの中には、クラーケンやコカトリスといったラキナ産の食材がふんだんに使われており、全ての旨みが出て美味しく仕上げることが出来ていた。


「この具材、すごく美味しいですね!」


と天音が言い、晶、菜摘、渉からも称賛の言葉が飛び交う。


「これがクラーケンですか、コリコリしてますが切れないほどではなく肉の旨みが濃いですね」


晶が驚いたように言った。

続けて菜摘も、


「ほんとうね。コカトリスのお肉も高級食材って言うだけあって美味しいしパエリアのお米も旨みを吸って最高ね」


とうっとりとした表情で言った。

渉も肉野菜炒めを食べながら、


「このオーク肉も日本に売ってる安いオーク肉とは味が全然違いますね」


と、いつも食べているオーク肉とは違う味に驚いていた。


「本当に美味しい!日本でもこういう食材があればいいのに」


と天音が感想を述べたので、


「下層の食材が流通すれば食べられるようになるかもね」


と答えてあげた。


「下層ですか……俺も挑戦していますが食材を持って帰る余裕は無いな」


と晶が悲しそうに言った。

下層に行けたとしても普通は食材よりも武器や防具といった道具に使える素材や魔石の方が買取価格が高く優先度は高いので仕方がないだろう。


「兼六園ギルドでたまに食材の依頼が出ている事がありますが皮や毛、骨や角などの素材依頼に比べると少ないです。たまに食材の依頼で高い物もありますが基本的には安いですからね、受けている人はあまり見ないです。僕たちも基本的に家で食べる分だけしか食材は持ち帰っていないですね」


カイトが食材になるモンスターが多く出る兼六園ダンジョンでも食材の依頼はあまり無いと言い、


「でも兼六園ダンジョンは表層や上層にも獣系やオークが出るからお肉は常時買取してるね。浅い層のモンスターだと皮などの素材より食用肉の方が儲かるようで深く潜れない人たちや探索科の学生の稼ぎになっているようだよ、ギルドに食材調達をするって言うと専用の入れ物も貸してくれるって聞いたよ?」


とカイトの言葉にマリが補足した。

渉が言っていた安いオーク肉というのはマリが言っている浅い層のお肉なのだろう。


「全国的にそういう食材になるようなモンスターが出るダンジョンはあるからな、探索科の授業で解体の訓練にも使われていると聞く」


晶が言った言葉を聞き渋谷ダンジョンではコボルトやゴブリンなどが多く颯斗と理依奈も魔石の回収しかしておらず解体はしていなかった事を思い出す。


「なるほどね、モンスターをそのまま持ち運ぶには大きいし解体の授業は大事かもね」


収納魔法を使えれば良いが普通は持ち運ばなくてはいけない、私はみんなの話を聞き頷いた。


そんな話を聞いていた天音が、


「じゃあ、こんな美味しいお肉は今しか食べられないんだね!いっぱい食べなきゃ!」


と嬉しそうに言い、渉も、


「そうだね、いっぱい食べよう」


と拳を突き上げた。

そんな言葉を聞き、みんなが笑いながら和やかな雰囲気のまま食事が続いた。

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