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異世界と地球がダンジョンで繋がった ー異世界転移者の私ー  作者: 白木夏
魔族と日本

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第76話

探索者専門店での購入が終わり店の前に出ると、


「今日買う予定だった物はとりあえず買えたし休憩しましょうか」


と菜摘が提案してきたのでフードコートへ向かうことになった。

フードコートを回っているとドーナツショップの前でフィアメールたちが目を輝かせた。

フィアメールたちが食べたそうにしていたので、ここで飲み物も購入して休憩することに決めた。

フィアメールたちがドーナツショップのケースの中にあるドーナツを選ぶのも初めての経験で、楽しそうにケースの中を眺めていた。

欲しい商品をトングで取り、トレーに乗せてお会計をする事を教えてから選んでいく。

カイトとマリが先に選び、その後フィアメールたちも好きなドーナツをいくつか選んでいく。


「どれがおいしいのでしょう?」


サタレアが少し困惑気味に尋ねると、天音が微笑みながらアドバイスをしてくれた。


「甘いのがお好きならこちらのチョコレートがかかったものがおすすめですよ。シンプルなプレーン生地もありますし、季節限定のものも人気がありますよ」


フィアメールたちはそれぞれ異なる味を選んでいた。

飲み物は、私と晶とルガルとバロストがコーヒー、他のメンバーはカフェラテを注文した。

ドーナツと飲み物が乗ったトレイを両手に持ちながら、皆でフードコートのテーブルへと向かう。

テーブルに着くと、各自ドーナツと飲み物を配置し、席に腰掛けた。

皆がひと息つくと、フィアメールが待ちきれずに口を開いた。


「まずはドーナツを食べるのだ!」


サタレアも微笑みながら、


「頂きます」


と言い、周りのみんなも続いた。

一口頬張ると、ふわふわとした生地に濃厚なチョコレートソースが絡みつき、口の中に幸せが広がった。


「おいしいのだ!」


「美味しいですね」


フィアメールとカイトの素直な感想が心地よい。

私も久しぶりに店のドーナツを食べて、その美味しさを噛みしめた。


「カフェラテもおいしいね」


「甘すぎなくてちょうどいいですね」


マリとサタレアも、それぞれカフェラテを飲み満足げな表情を浮かべている。

ルガルとバロストは、黙々とコーヒーを飲みながらドーナツを味わっていた。


「魔国ではこういうスイーツはないの?」


と菜摘が尋ねると、サタレアが首を振り、


「似たようなものはありますが、種類が少なくシンプルな物しかない感じです」


と答えた。


「ここのドーナツみたいにいろんな種類があって選べるなんてすごいのだ!」


フィアメールが目を輝かせて嬉しそうに言った。

確かに魔国のスイーツ事情を考えると、日本のように豊富な種類の中から選べるのは新鮮で楽しいだろう。


「それに、ドリンクのバリエーションも多いですね」


と、サタレアも同意しながらカフェラテを少しずつ飲んでいる。

バロストも小さく頷いて、黙々とドーナツを味わっていた。

皆、思い思いの表情でデザートタイムを楽しんでいる様子が微笑ましい。


「魔国にもこういうお店ができて欲しいのだ」


とフィアメールが夢見るような口調で言った。


「もしかしたら魔国のイメージが良くなれば地球の企業がお店を出してくれるかもね」


私はフィアメールの言葉を聞きながら、そう答えた。


「そうね、そうなればお互いの文化をもっと楽しむことができるかもしれないわね」


菜摘も静かに同意する。


「頑張って地球の人たちに魔族や魔国の事を知ってもらうのだ!」


と気合いを入れて言い、フィアメールの瞳がやる気と希望に満ちて輝いていた。

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