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異世界と地球がダンジョンで繋がった ー異世界転移者の私ー  作者: 白木夏
魔族と日本

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第73話

みんなが食事を楽しみながら話していると菜摘が鍋を食べながら、


「さて、お腹も膨れてきたところで、これからの予定を言うわね」


と言い出した。


「午後からの予定は決まってるの?」


と私が尋ねると菜摘は手をパンと合わせて言った。


「実はね、今日はまず銀行に行ってみんなの口座を作るつもりなの。その後は大型ショッピングモール……色々な買い物が出来る複合施設でスマホとか配信用の機材一式を買いに行く予定よ!」


その言葉にフィアメールが目を輝かせて、


「おお~!スマホが手に入るのだ!」


「実はギルド以外の所にはあまり行ってなかったので色々な物が売っている所は面白そうですね」


「可愛い服とかも売ってるのかな!」


カイトとマリも顔を見合わせて喜んでいる。


「色々な服があるから楽しいわよ~」


と菜摘が言った後に少し困ったような顔をしながら、


「ただ、買い物が終わったら配信のやり方も教えないといけないし、スマホやパソコンの使い方、配信中の注意点なんかもあって、結構時間がかかると思うの。だから、今日は買い物だけで、そのあと何日かかけてゆっくり教えたいなぁって思ってるんだけど……」


菜摘がそう言いながら少し考え込むような仕草を見せ、


「私たちが魔国に行くか、フィアメールちゃんたちが東京に来て滞在するか……」


と悩む様子を見せた。

そんな様子を見て私は懸念事項を言った。


「そうね、菜摘たちが魔国に行くにしてもラキナにはダンジョン外にもモンスターは出るし盗賊だっているからね。本人が下層へ行けるぐらいの強さがあれば安全だろうけど護衛されて行くとなると何が起こるか分からないから危なくないとは言えないわね。そしてフィアが東京へ行って長く滞在する事についてはフィアはこんな感じで親しみやすいけど一応王女だから知らない土地、しかも世界まで違うとなると日本の事をよく知らない魔王は心配するでしょうし難しいわね」


「そうね、どうしたらいいかしら……」


菜摘が首をかしげながら考え込む中、私は少し考えを巡らせた。


「そういえばカイトとマリにもダンジョン配信について色々教えてもらえるのよね」


菜摘が頷くのを見て私は続けた。


「だったら、ラキナの私の家でフィアたちも一緒に習えば良いんじゃない?」


それを聞いて菜摘がぱあっと顔を輝かせた。


「すごく良いアイデアね!それに私個人としてもラキナに行ってみたいし麗奈の家にも行ってみたい!」


私の意見に同意してくれる菜摘に対して、晶が彼女を心配そうに見ながら言った。


「菜摘、ラキナは日本と違ってモンスターだっているし盗賊だって出るんだろう?大丈夫なのか?」


その懸念は当然のものだ。

だが、晶を安心させるように私は穏やかに語りかける。


「確かに日本より治安は良いとは言えないけれど、アルタニヤ王国はラキナの中では治安が良い方だし、兼六園ダンジョンと繋がっているフォノンダンジョンから私の家まで歩いてすぐだから、みんなで一緒に行けば危なくないわ。魔王も私の家ならフィアたちを心配しないだろうからね」


その言葉に菜摘が大きくうなずき、


「なら決まりね!あなたも一緒に来てくれれば心配ないわよね!」


と加勢した。

晶は妻の熱意を感じつつも、一瞬考えてから肩の力を抜き、ゆっくりとうなずいた。


「了解、俺も一緒に行くよ。菜摘がどうしても行きたいって言うなら止められないし、俺もちょっと興味があるからな」


そうして話し合いがまとまると、私たちは残りの食事を楽しみ、会計を済ませ店内を後にした。

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