第66話
翌日、目が覚め、ベッドから抜け出し伸びをした。
身支度を整え朝食を作ろうとキッチンへと向かう。
キッチンに入るとアクアとサタレア、サラがすでに準備を始めていた。
アクアが私に気づき、微笑みながら声をかけてくる。
「おはようございます、レーナ様」
「おはようございます」
「おはよう!」
続いてサタレアとサラも挨拶をしてきたので、私も笑顔で返す。
「おはよう」
私はキッチンに立ち、朝食のメニューを考える。
昨日はピザパーティーでみんな美味しそうに食べていた。
ふと思いついたのがピザトーストだ。
昨日使っていたピザソースの残りがあったはずだ。
冷蔵庫の中を確認するとピザソースが入っていた。
「今日はピザトーストにしようかしら?」
サラが不思議そうな表情をしながら、
「ピザって昨日食べたやつだよな、ピザってついてるけどそれとは違うのか?」
トーストとついた事により何か違うものなのかという感じで聞いてきたので、
「昨日のはピザ生地に具材を乗せてたけどピザトーストはパンに具材を乗せて作れるから簡単に作れるのよ」
と伝えた。
「なるほど!」
サラは目を輝かせながらうなずいた。
「まずはパンをスライスしないとね」
レーナは冷蔵庫から食パンを取り出した。
「サタレア、パンのカットお願いできる?」
「承知しました」
サタレアは慣れた手つきで包丁を取り、慎重に食パンをスライスしていく。
「次は具材の準備ね。サラ、ピーマンと玉ねぎをお願い」
「はい!」
サラは元気よく返事し、洗ったピーマンの中を取り除き始めた。
テキパキと千切りにしていく様子を見守りながら、レーナは冷蔵庫からベーコンとチーズを取り出した。
「レーナ様、サラダは盛り付け終わりました」
アクアが小皿に彩りよく盛られたサラダを持って現れた。
「ありがとう、アクア。後でお皿を持ってきてもらえる?」
「かしこまりました」
レーナはオーブンを熱しながら、サタレアとサラの進捗を確認する。
「ベーコンはどう切る?」
サラが尋ねてきた。
「ベーコンは薄くスライスして細切れにして」
サラが言われた通りにベーコンをスライスしている間にチーズをスライスしていく。
「さて、ピザトーストを作り始めましょうか」
レーナはまずスライスされたパンを一枚取った。
「作り方は昨日のピザと同じよ、まずはパンにピザソースを塗って」
私は例として一つのパンにピザソースをぬり、薄切りチーズを敷いた。
「まずはベースになる具材を均等に散らすのよ」
サラとサタレアも見よう見まねで同じように作り始める。
「ピーマンと玉ねぎを散らして……」
「ベーコンを最後に乗せるのを忘れないようにね」
「ちょっと多めの方がボリュームがあっていいかもな」
アクアが食器を運び終え、キッチンに戻ってきた。
オーブンの温度も準備が整ったところでピザトーストを入れて焼き始める。
「今からピザトーストを焼くから、みんなを起こしてきて」
アクアとサタレアに頼むと。
「はい、お任せください」
「わかりました、行ってまいります」
二人が階段を上がって行く音を聞きながら、レーナはサラと飲み物の準備に取りかかる。
「サラ、牛乳とフルーツジュースをお願い」
「わかりました!」
サラが冷蔵庫から飲み物を取り出している間にレーナはコップを取り出す。
オーブンからは徐々に良い香りが漂い始める。
「いい匂いがしてきたわ」
「これ、焼きたてを食べたいな」
やがて上の階から話し声が聞こえ始めた。
「みんな起きたようね」
アクアとサタレアが階段を下りてきて報告してきた。
「みなさん起きました。もうすぐいらっしゃいます」
「良いタイミングね、ピザトーストもちょうど焼きあがったところよ」
レーナがオーブンから取り出したピザトーストは黄金色に焼き上がり、湯気が立ち上っていた。
「美味しそうな香りなのだ!」
フィアメールが真っ先に駆け寄ってきた。
その後に続くルガルやバロストも目を輝かせている。
「素晴らしい焼きたての香りだ」
「これは……なんと芳醇な香りでしょうか」
レーナは手際よくピザトーストを皿に取り分けていく。
その皿をアクアとサタレアが運んでくれた。
「みんな朝食出来てるから食べましょうね」
みんなが席につき食べ始める。
「あつい!でもおいし~い!」
「昨日のピザと同じ味がするのだ!パンに乗せても美味しいのだ!」
ケイとフィアメールが最初に食べ始める。
「これはまた違った食感で美味しいですね」
「サクサクとしたパンに濃厚なソースと具材がよく合ってますね」
マリとカイトも満足そうに頷きながら食べ進めている。
他のみんなもピザトーストを堪能しているようだった。




