第60話
なぜ王女が我が家に訪れたのか。
それは私が昔色々な国に行った時に魔国にも立ち寄りその時に魔王アルグオスと第一王妃リリスと知り合い、仲が良くなったからだ。
それから二人とは定期的に交流していき子供が生まれるとリリスが子供を連れて遊びにくるようになった。
そしてフィアメールが生まれた頃、こちらでもカイトとマリを拾い育て出した事もありリリスがフィアメールを連れてこちらに来るとフィアメールはマリと仲良くなり一緒に遊ぶようになった。
それから少しして捨て子だった赤ちゃんのケイを拾った後遊びに来たフィアメールは赤ちゃんを初めて見た事もあり、ケイの頬っぺたをぷにぷにしたり、指を握られて離してくれなかったりした事で愛情が湧いたのかよく我が家に来てケイを妹のように可愛がってくれた。
そこからフィアメールはリリスについてではなく護衛を連れてよく来るようになったのだった。
フィアメール達の声が聞こえたことでケイが玄関に駆け寄り、
「フィアお姉ちゃん!」
と言い抱きついた。
「ケイ、久しぶりなのだ。元気にしていたのだ?」
「うん!元気だよ!勉強も稽古も頑張ってたよ!」
「ケイはいつも頑張っていて偉いのだ!」
「フィアメール様はもっとケイを見習ってほしいのですけれどね……」
とサタレアが小さな声で言った。
それを聞いたフィアメールが誤魔化すように、
「なはははは……」
と苦笑いをしていた。
「みんな、いらっしゃい。とりあえずリビングにおいで。お話はそこでしましょう」
私はみんなにリビングに入ってもらうよう声をかけた。
そう言うとフィアメールが、
「レーナ叔母さん!こんにちは!お邪魔するのだ!」
と言いながら靴を脱ぎ、他の三人も続いて、
「「「お邪魔します」」」
と言い、上がってきた。
フィアメールとサタレア、そしてルガルとバロストはリビングへと向かう。
みんながソファに座るとフィアメールはケイに話しかけた。
「ケイ、その手に持っているのはなんなのだ?」
「これはスマートフォンっていうものだよ!お母さんが地球で買って来てくれたの!」
それを聞いたサタレアが声を掛けてきた。
「それは地球の通信機器ですよね?」
「ええ、そうよ」
「魔国の方でも地球の人族が似たような物を持っていました。ただ、地球との取引はまだ出来ていません。魔国でも地球の人たちと交流を図ろうとしたのですが見た目のこともあり、さらに魔王という名前から怖がられておりあまり交流できずに苦労しています」
「あぁ、そうね、魔族って結構見た目に特徴があるから怖がられることが多いかもね、地球では魔王って悪の大王っぽいし」
「そうですか……今は少し落ち着きましたが交流はあまりありませんね、魔国からは怖がられないよう人族を使者として派遣していますが良い対応をしてもらっていません」
サタレアは少し悲しい表情をしながらそう言った。




