第56話
私はみんなを紹介する為、ソファから立ち上がり一歩前に出た。
「了解、それじゃあこっちの家族を紹介するね。まず最初の私の家族になった精霊たちを紹介するわ。まず長女のアクア、水の精霊でしっかり者、家事全般が得意よ」
「アクアと申します。皆様、よろしくお願いします」
アクアが前に出て挨拶をして後ろに下がる。
「次は次女のイルね、土の精霊でマイペースだけどしっかりしていて庭と野菜の手入れ担当などをしてくれているわ」
「イルです、よろしく」
イルが前に出て挨拶をしアクアと同じように後ろに下がる。
「次は三女のサラよ、火の精霊で性格は豪快だけど手先が器用で料理上手ね」
「サラだ、よろしくな!」
サラが元気よく挨拶をして後ろに下がる。
「最後は四女のシルフィ、風の精霊でムードメーカーって感じかしら、いつも楽しそうに家の掃除をしてくれているわ」
「シルフィだよぉ~みんなよろしくねぇ~」
シルフィが笑顔で挨拶をして後ろに下がった。
すると理依奈が興奮気味に言った。
「わあぁ~みんなメイド服だ~素敵ぃ~」
シルフィが明るく答えた。
「そうでしょ~?色々とバリエーションはあるけど基本はメイド服でいつも過ごしてるよ~」
そんなやり取りをしている間に私は次の人物を紹介する。
「次は息子のカイトと娘のマリね。Sランク探索者で今は兼六園ダンジョンを攻略中よ。カイトは21歳で魔法剣士、マリは20歳で聖女よ」
「はじめまして、カイトです。よろしくお願いします」
カイトがそう挨拶すると続けてマリが、
「はじめまして、マリと申します。みなさん、よろしくお願いします」
と丁寧に挨拶をした。
理依奈が驚きつつも興奮気味に言う。
「わあぁ~あのSNSやネットニュースで有名な人だ!しかもマリさんは聖女なの!?」
理依奈の勢いに圧倒されながらもカイトが苦笑しながら答える。
「まぁ、そうみたいだね……」
そして颯斗が納得したように呟いた。
「なるほど、だからSNSの写真で麗奈さんが一緒にいたんですね」
そういえばカイトとマリが私の子どもだと二人には言って無かったなと納得した。
そして次の紹介に移る。
「最後は私の末娘でハイエルフのケイね。まだ12歳で甘えん坊な所もあるけど、毎日剣や魔法の練習を頑張っている努力家よ」
「ケイです、皆さんよろしくお願いします」
そう言いケイはぺこりと頭を下げると恥ずかしそうにうつむいて前に両手を持っていきもじもじとしていた。
すると理依奈が興奮気味に、
「わぁ~可愛いお人形さんみたい!」
と叫んだので私は思わず笑ってしまった。
みんながケイを見て微笑ましいものを見るような目つきになっている。
私はカメラに向かって話しかける。
「旭くんはケイと年も近いし仲良くしてあげてね?」
「うん!ケイちゃんよろしくね」
旭が照れながらもケイに声をかける。
しかし同年代の子とあまり会わないからなのか恥ずかしさから俯いたままもじもじとするだけで何も言わない。
私はケイの頭を撫でてからカメラの前へ移動させる。
すると勇気を振り絞ったような小さな声で、
「……旭お兄ちゃんよろしくお願いします」
と言って再度深々と頭を下げた。
その様子を見て旭はまた照れたようにはにかんでいる。
理依奈は嬉しそうに見つめ颯斗はほっこりしたように笑っていた。
恵はその光景に和みながら微笑み、浩一は楽しそうに見ていた。
私はそんなみんなの様子を見ながら、
「誰でも地球とラキナを行き来できるようになったらケイを実家に連れて行くね」
と言うと旭は少し緊張した様子で
「うん」
と答え、理依奈が嬉しそうに、
「楽しみに待ってるね!」
と返事をした。
私はみんなの様子をみてから言葉を続けた。
「それでこっちのみんなと実家のみんなで交流する為にSNSアプリでグループ作るからみんなを誘うね」
私はSNSアプリを起動させ『カザハナのみんな』という名前のグループを作りみんなを誘った。
すると理依奈が笑いながら話しかけてきた。
「麗奈お姉ちゃん、そのままの名前だね!」
私は悪びれもせず笑いながら、
「うん、分かりやすいから良いかなと思って」
と答えると恵が微笑みながら、
「麗奈らしいわね」
と言ったので私は特に否定せずに頷いた。
「今回はカイトとマリがまだスマホを持ってないからグループに入れてないから明日カイトとマリがスマホを買ってきたらグループに誘うわね」
するとマリが嬉しそうに
「はい!楽しみにしてます!」
と喜びの声を上げる。
カイトもにっこりと微笑み、
「了解です。明日買いに行きますね」
と言った。
挨拶も済み、もう時間も遅くなってきたので私たちは終了することにした。
私はパソコンのマイクに向けて、
「じゃあ今日はここまでにしようか」
そう言うと恵が頷きながら、
「えぇ、そろそろ寝ないとね」
と同意した。
それから最後に私はみんなの方へ向き直り、
「それじゃあ今日のところはこれでおしまいにしましょう」
と言うと、ケイやカイト達もそれに同意してくれた。
そして画面越しにもう一度それぞれにお休みの挨拶をしたあと私は通話を終了させた。




