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異世界と地球がダンジョンで繋がった ー異世界転移者の私ー  作者: 白木夏
帰りとスマホ

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第51話

二階からシルフィが戻ってきたので私はパソコンを起動させた。

みんながテーブルに置かれているパソコンを触り始めた私が気になり集まってきた。


「これはパソコンといってスマホの大きい版って感じのものでスマホよりやれる事が多い道具よ」


と言いつつマウスを使って操作し検索エンジンに文字を打ち込み目的のものを検索する。

するとインターネット上にある様々なサイトがリストアップされた。


「この中から見たいものを選ぶとその項目が開くのよ」


私は例としてリアがライブ配信でダンジョンに行っていた動画を流しだす。

それを見た皆は驚いた様子を見せた。


「わぁっ!中に人がいる!リアお姉ちゃんもいる!」


ケイが興奮気味に叫ぶ。


「……これはどういう原理で映しているの?」


イルが首を傾げる。

パソコンに映し出されている映像を不思議そうに見ていた。

初めて見る技術に皆、驚きを隠せない様子だ。


「これはね……カメラっていう機械を通して映像を送ってきているのよ」


「つまりこの箱は魔道具ということでしょうか?」


アクアが冷静に分析しようとしている。

そんな姿がどこか面白く感じる。


「原理はわからないけど魔法ではなく『科学』と呼ばれる技術を使って映し出してるのよ」


「科学……?」


イルが呟いた。


「そう、地球では元々魔法が存在しなくて科学っていう別の技術体系があるの。それを基に発展してきた文明があるわ」


みんな、興味津々といった様子で耳を傾けている。

私はパソコンを使って簡単な地球についての説明をしていくことにした。


「地球は私たちが今住んでいるラキナとは全く異なる世界。でもね、そこには豊かな文化があって新しい技術もたくさんあるのよ」


パソコンの画面に地球の風景や人々の暮らしぶりを写した画像や動画を表示していく。


「これはここアルタニヤ王国とダンジョンで繋がっている日本の首都の街並みね」


「大きな建物が凄くいっぱいですね、貴族街でしょうか」


「貴族の街ではないわね、日本には貴族や平民といった違いは無いの。ここはビジネス街かな?働く人が沢山いる場所ね」


「働く人ってどんな仕事をしてるんですか?」


「うーん……会社って組織を作ってこの大きな建物……ビルって言うんだけど、その中で役割に分かれて色々してる感じかな。会社によって仕事も違うからね」


「会社っていうのも知らない単語だ……」


「まぁ簡単に言えばお金を得るために働いている人たちの集まりみたいなものよ」


「成程……」


「他にもあるわよ」


次に画像を切り替える。

ショッピングモールに立ち並ぶ様々なお店、道路を行き交う車、駅前の大勢の人々。


「これら全てが地球にあるものね」


「凄いな……こんな世界があるのか!」


サラが感嘆の声を上げる。


「地球には魔法がなかったから、この世界のように魔法で色々することは出来なかったの。代わりに科学技術が発展して魔法にはない便利さが広まった感じね」


「なるほど~面白い世界だね~」


シルフィが目を輝かせながら言う。

その純粋な瞳に答えるように、私は続けた。


「それに地球にはラキナと違ってモンスターが居ないのも大きいかもね。娯楽も多いし」


と言ってスマホのカメラでみんなを撮ってみせた。

みんな興味深げに覗き込んでくる。


「うわぁ……すごい……これ、私たちだよね?」


シルフィが自分の顔を指さして確認している。

イルは静かに驚き、ケイは興奮気味に聞いてきた。


「ママ! これ、どうやって撮るの?」


「こうよ」


と私はみんなにスマホの画面を見せながら、ボタンを押す。

すぐに撮影した写真が表示された。


「わぁ、すごーい!ほんとだ、ちゃんと映ってる!」


みんなが画面を覗き込み、歓声を上げる。

その楽しそうな様子を見て、私も自然と笑顔になった。

一通り撮影を楽しんだ後、次のステップへ進もうと思った。

スマホの可能性をさらに伝えなければいけない。


「これだけじゃないのよ。スマホを使ってみんなに撮った物を共有することもできるんだから」


「共有?」


イルが首をかしげる。


「ええ。まずはこのアプリを起動して」


と言って事前に登録しておいたSNSアプリを起動する。

みんなにも起動してもらい使い方を説明する。


「みんなのアプリも登録はしておいたからまずは友達登録をするの」


みんなに見せながらQRコードを出す。

そしてケイのスマホでSNSアプリ内のQRコード読み取り画面を出す方法を教えてカメラでQRコードを読んで承認してもらう。


「こうする事で私とケイのスマホはお互い友達登録された事になり今後文字のやりとりが出来るようになるわ。文字のやりとりはメッセージって言ってさっきの電話よりも気軽に使うものだと思ってくれたらいいわよ」


「へぇー、便利そうだね!」


シルフィが感心しながら言う。


「そしてこのメッセージにさっき撮った物……写真って言うんだけど、この写真をこうやって送れるのよ」


操作を示しながらケイのスマホに写真を送る。

すぐにケイのスマホに通知が来た。


「ママの名前が出てきた!」


ケイが嬉しそうに自分のスマホに届いた通知を見せてくる。

SNSアプリの私の名前を選んでもらうと、画面には先ほどの写真が表示されていた。


「見て見て! ほら!」


「本当に届いた!スゴイ!」


シルフィが羨望の眼差しでケイのスマホを見つめている。


「私も試したい」


とイルが控えめに手を挙げた。


「うん、みんなでやってみましょう」


みんなで友達登録をし合い、メッセージを送り合う。


「このメッセージって、絵文字とかスタンプもあるんだよ」


「スタンプ?」


「見てて。これなんか可愛いでしょう?」


イルが目を丸くして私の送ったデフォルメされた動物のイラストを見つめる。


「わぁ、こういうのも送れるんですね!」


「ええ、感情を表現するとき場面に合わせて使ったりするのよ」


「楽しそう」


イルの素直な感想に思わず笑みがこぼれる。


「ついでにグループも作るわね」


と言って『カザハナ家』というグループを作りみんなに招待を送る。


「レーナさまからグループの招待が来ました」


「うん、みんな私からの招待が来てたら参加を押してね」


アクアからの報告を受けみんなに参加ボタンを押してもらう。


「この参加してもらったグループトークでは、メッセージを送るとグループに入っているみんなにメッセージを送る事が出来るのよ」


実際にグループ内でメッセージを送るとすぐにみんなから返事が返ってきた。


「これは便利ですね」


アクアが真面目な顔で感心している。


「ね、ケイ。このメッセージ欄にさっきみんなで撮った写真を送ってくれる?」


「うん!いいよ!」


ケイはすぐに操作を覚えたらしく、スムーズに写真を送ることができた。


「ありがとう。じゃあこれからは何かあればこれで連絡すればいいからね」


「わかったー!」


ケイの元気な返事に私も安心した。

これでいつでも連絡が取れると思うと嬉しくなった。

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