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異世界と地球がダンジョンで繋がった ー異世界転移者の私ー  作者: 白木夏
幕間、理依奈と学校

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第43話 理依奈視点

そんな会話をしているうちにチャイムが鳴り響き、昼休みが終わる合図が告げられた。


「おっと、そろそろ授業が始まるよ」


沙希が慌てて立ち上がりながら言った。

五人は急いで荷物をまとめると教室へ戻っていく。

午後からの授業は数学と国語であり、皆が席について授業を受ける準備を始めた。


全ての授業が終わり解散となった。

それぞれの目的に合わせて行動を開始する時間となる。

そこで澪が期待に満ちた眼差しで声をかけた。


「さて! 授業も終わったし帰ろうよ!」


その言葉に沙希も賛成の意を示す。


「うん、そうだね」


しかし理依奈は申し訳なさそうに首を振る。


「ごめんね! 後衛とはいえ体力つけておいた方が良いって麗奈お姉ちゃんに言われたから学校が終わったあと颯斗とちょっとだけ走ってくることにしたんだ」


彼女の言葉を受けて沙希も興味深そうに耳を傾ける。

理依奈は続けて説明する。


「ダンジョンでの探索で結構歩くし前衛をかわしてこっちに向かってきたモンスターに対処したり緊急時に逃げるとか色々体力を使うから体力作りは必須だって言ってたんだよね。だから颯斗と一緒に走る事にしたの」


「へぇ、そういうことか。理依奈もちゃんと探索者として意識してることがあるんだね」


と澪が感心したように微笑んだ。

沙希も納得の表情を浮かべる。


「確かに! 前衛でも後衛でも持久力が必要だもんね!」


理依奈は少し照れくさそうに笑った。


「うん、今日から始めるから少しずつ頑張るつもりなんだ」


沙希も納得した様子で頷くと、


「じゃあ私も一緒に走る」


澪も片手をあげて、


「私も私も!みんなで一緒に走ろう!」


と元気よく宣言した。

颯斗の席に行くと大晴も一緒に走るとの事なので五人で更衣室に向かい体操着に着替え運動場へと向かった。

運動場に出ると部活動の人たちがウォーミングアップをしており、私たちは隅の方に集まってストレッチを始めた。

まずは軽い屈伸や背伸び、足首を回して体をほぐしていく。


「よし!準備完了!」


私は両手をパンッと打ち鳴らしながら宣言した。


「じゃあ、走り始めようか」


大晴が提案し、みんながそれに同意する。


「了解!」


澪が拳を握って応えた。

五人は縦一列になり運動場の端を走り出した。


最初は軽快なペースで進んでいたが、数周もすると後衛組である私と澪は徐々に息を荒げながらペースダウンしていった。


「はぁ、はぁ……やっぱり前衛組とは体力差あるね」


澪が額の汗を拭いながら弱音を吐いた。

その隣で私も苦しそうに呼吸を整えている。


「うん……でも、これは始まりの一歩だから」


私は前を向きながら必死に自分を励ました。

前方を走る颯斗と大晴と沙希は軽快に足を進め、すでに数周遅れになっている私たちを抜くごとに励ましてくる。


「二人とも頑張れ! 少しずつ進んでいこうぜ!」


大晴の元気な声が背中に届く。

沙希も振り返りながら微笑んで言う。


「焦らずにね、自分のペースで走るのが大事だから」


私と澪は顔を見合わせて苦笑いを交わし、再び前に向き直った。

その後も数周走り続けたが、限界を感じた私たちはついに足を止めてしまった。


「もうダメ……!」


澪が膝に手をつきながら大きく息を吸う。

私も同様に肩で息をしながら答える。


「私も……流石にこれ以上は続かないよ」


そこへ颯斗と大晴がやってきて声をかけてくれる。


「大丈夫? 水分補給しろよ」


颯斗がペットボトルを差し出す。

私はそれを受け取り一口飲むと、喉が潤い少しだけ落ち着いた気分になった。


「ありがとう、助かるよ」


大晴も汗を拭いながら笑う。


「初日から無理する必要はないさ。少しずつペース上げていけばいいんだからな!」


沙希も近寄ってきて私たちの様子を気遣う。


「お疲れさま、これくらいで十分頑張ったと思うよ」


私たちはタオルで汗を拭きながら息を整えた。

そのまま休憩を挟んだ後、更衣室に戻り制服に着替え直し、更衣室の前で集合した。


「じゃあ帰ろうか」


全員揃って校門を抜け駅へ向かう。

駅までの道中、私は少し照れたように笑いながら、


「今日はありがとう、付き合ってくれて」


颯斗も前を向いたまま小さく頷く。

大晴は笑顔で、


「まぁ、これからも学校終わりにこうやって走ろうぜ!」


澪もその言葉に応じた。


「うん、これからもがんばる」


私はそれを見て嬉しそうに笑った。

駅に到着すると大晴と澪が反対方向のホームへ向かうことになり、手を振って別れを告げた。


「バイバーイ!」


澪が大きく手を振りながら元気に叫ぶ。

大晴も軽く手を挙げて笑顔を見せている。


「また明日!」


私も微笑みながら手を振り返した。

私たちも自宅方面の電車へと乗り込んだ。

窓越しに夕焼けに染まった街並みがゆっくりと流れていく景色を見ながら一日の疲れがじわじわと押し寄せてくるのを感じた。

席に腰掛けると、程なくして電車が滑るように動き出した。

電車が止まり、ホームから改札を抜けると、少しひんやりとした夜風が頬を撫でる。

帰り道の途中で沙希と別れ、家へ到着した。

家の鍵を開け靴を脱ぎリビングへと向かう。

リビングの扉を開け、


「ただいま~!」


「ただいま」


二人は同時に声を上げながらリビングに入った。


ーーーーー


ここまで読んでいただきありがとうございます。

今後も投稿を頑張っていきたいと思いますので、

もし、すこしでも面白いと思って頂けたのなら、

★評価とブックマークをよろしくお願いします。

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