第290話 パイラ視点
翌日、料理番の私は朝早くに起きて食堂の調理場へやってきた。
「おはようございます!」
「おはよー」
「おはようございま〜す」
同じくその日の担当のみんなと挨拶を交わして料理を作り始める。
私の今日の担当はサラダなのでサラダ用の野菜を切っていく。
葉菜類や果菜類の野菜を次々に切ってボウルに入れていく。
切り終えた野菜を混ぜて、完成した料理を並べる場所に置いた。
無くなった場合に備えて追加用にある程度野菜を切っておく。
そしてドレッシングを作り、これで私の作業は終わった。
「朝の分のサラダ終わりました!」
「ありがとう。じゃあ、あとは食器を運んでくれる?」
「分かりました!」
食堂に来た人に挨拶をしながら食器の補充をしていると、レーナさんが見えたので、
「おはようございます!レーナさん」
と私は元気よく挨拶をした。
「おはよう、朝から元気が良いわね」
「はい!元気が取り柄ですから!」
レーナさんにそう言うと、ふふっと笑ってくれた。
少しお喋りをして、
「それじゃあ、トレイをもらうわね」
「はい、どうぞ!」
私はトレイをレーナさんに渡してから、無くなってきたサラダを補充しに向かった。
朝食の時間が終わり、さらに昼食の時間も終わった頃、リオヴィシア様が私とルルを呼んでいるとの連絡があり、二人でリオヴィシア様の部屋へと向かった。
「何の用事かな……」
「何か怒られるような事したかな……」
「心当たりが無いからこそ怖いよね……」
リオヴィシア様の部屋の前まで来て、二人で顔を見合わせる。
心臓がドキドキしていたが、意を決してノックをした。
「リオヴィシア様、パイラとルルです」
「入って〜」
中からリオヴィシア様の声が聞こえたので、失礼しますと言って部屋に入った。
部屋の中に入りリオヴィシア様のいる机の前まで行くと、リオヴィシア様がニコニコしながらこちらを見て、
「レーナちゃんに〜教えて〜もらったんだけど〜、二人とも〜レーナちゃんの〜所に〜料理の〜修業を〜しに〜行きたいの〜?」
と言ってきた。
怒られるのでは無いかとドキドキしていたが、内容を聞くと、レーナさんがリオヴィシア様に、私たちが料理を習いたいと言っていた事を話してくれていたようだった。
私はルルと顔を見合わせて頷き、
「行きたいです!」
「私も行きたいです」
と返事をした。
「分かったわ〜じゃあ〜行けるように〜調整するからね〜」
「本当ですか!?」
「本当よ〜今回は〜その確認が〜したかっただけだから〜決まったら〜また連絡するわね〜」
「はい!ありがとうございます!」
「ありがとうございます」
私とルルは嬉しくなって、何度もお礼を言った。
「それじゃあ〜またね〜」
「失礼しました」
「失礼しました」
私とルルは失礼しましたと言い、部屋から出た。
「やったね、ルル!」
「うん、やったね」
「レーナさんの家に行って、料理をいっぱい勉強しようね!」
「うん、がんばろうね」
私とルルは、レーナさんの家に行ける事に喜びながら、部屋へと戻った。




