第289話 パイラ視点
忙しい時間が過ぎて余裕が出てくると、レーナさんから私とルルの三人で一緒に見て回らないかと誘われました。
「二人ともお疲れ様。落ち着いたし、一緒に会場を見て回らない?」
「いいんですか?」
「ええ、もちろん。私も忙しくてまだ見られてないから」
「「はい!」」
私は嬉しくなって元気に返事をしました。
それから三人で会場を見て回りました。
色々な出し物を見ながら歩いていると、何に使うのか分からないような物も沢山あり、レーナさんが「これってあれに使えるかも」と面白い使い方を考え出し、それを聞いてなるほどと思いながら楽しんでいました。
お喋りをしながら歩いている時に、私は思い切ってレーナさんにお願い事を言いました。
「レーナさんと話せて嬉しいです、出来れば料理も教えて欲しいです」
私の突然のお願いにレーナさんは少し驚いた顔をしました。
「そうだよね、こんなに美味しい料理を作れるようになりたいよね」
ルルも私の言葉に合わせて言ってくれました。
二人の言葉を聞いたレーナさんは少し考えてから言ってくれました。
「そうね、うちに来てくれれば教えてあげられるんだけど、アルタニヤ王国からここまで結構離れているから、空を飛ぶ精霊持ちに連れて来てもらうのが良いかもね。あとはスマートフォンを持ってくれたら教える事も出来るし、地球の料理もインターネットで調べる事も出来るわよ」
と言ってくれました。
レーナさんの家に行けば料理を教えてもらえるという事は分かりました。
「あまり遠出した事がないので行けたら行きたいですね」
「スマートフォンを買った方が良さそうですね」
「スマートフォンがあれば連絡を取り合う事も出来るし、持っていた方が良いかもね。遠出は危険もあるから無理はしないでね」
「はい!ありがとうございます!」
「ありがとうございます!」
「ふふ、どういたしまして。楽しみにしてるわね」
レーナさんが優しく笑ってくれて、私もルルも嬉しくて顔を見合わせて笑いました。
それからも会場を回り、楽しい時間を過ごしました。
全体を見て回った後に料理の置いてある所に行くと、みんなが部屋へ料理を持ち帰る為に集まっていました。
レーナさんが対応を始めたので、私とルルもその対応を手伝い、無事にさばき終えて魔女会議は終了しました。
最後にレーナさんからケーキとジュースをもらいました。
「今日は本当にありがとう。これ、よかったら二人で食べてね」
「わぁ……!ありがとうございます!」
「ありがとうございます!」
「また会いましょうね」
「「はい!」」
レーナさんと別れた私たちは、ケーキとジュースの入った袋を抱えて、一緒に部屋へと帰りました。
部屋に戻った私とルルは早速レーナさんからもらったケーキを食べる事にしました。
「ルル、開けてみよう!」
「うん……」
箱を開けると、ふわっと甘い香りが広がります。
「美味しそう……!」
「早く食べよう」
「うん!」
二人でフォークを手に取り、ケーキを一口食べました。
「美味しい……」
「甘くてふわふわ……」
口に入れると甘さとふわふわした食感が広がって、とても幸せな気持ちになりました。
ジュースも冷たくて、甘いケーキとよく合います。
ルルと二人で顔を見合わせて笑いながら、ケーキを少しずつ味わって食べました。
「レーナさんの家に行って料理を教えてもらいたいね!」
「うん……私も行きたい」
私はレーナさんの家へ行き料理を教えてもらえる日を想像しながら、ふわふわのケーキを口に運びました。
甘くて美味しいケーキを食べて楽しかった魔女会議の一日が終わりました。




