第282話
タクシーに乗りギルドへ移動して中に入ると、朝のギルドとは違い、食事や買い物をするエリアからダンジョン探索を終えた探索者たちが打ち上げをしているのか、活気のある声が聞こえてくる。
「お疲れ様!今日も調子良かったな!」
「かんぱーい!」
「明日も頑張ろうぜ!」
賑やかな声が飛び交い、酒を酌み交わしながら楽しそうに話しているだろう探索者たちの声があちこちのお店から聞こえる。
「すごい賑わいね」
フローラが少し驚いたように言った。
「ダンジョンから帰ってきた探索者たちが打ち上げをしているんだと思うわ」
「なるほどね〜」
リオヴィシアも興味深そうにその光景を眺めている。
その光景を横目に、私たちはダンジョンの入口の受付へと向かった。
ダンジョンから出てくる受付は混んでいるが、ダンジョンに入る受付はあまり混んでおらず、すぐに受付をしてダンジョン内に入る事が出来た。
ダンジョン内も賑やかで活気に溢れる声が聞こえる。
探索者たちが戦利品を確認したり、仲間と話し合ったりしながらギルドへと向かっていく。
ゲートへの受付を済ませてゲートを抜け、フォノンダンジョンへと行く。
こちらにも人は多いが、日本側に向かう人の方が多そうに見える。
「こっちの方が〜空いてる〜?」
リオヴィシアが周りを見回しながら言った。
「そうね、日本に行く人の方が多いみたいね」
ダンジョンを出てフォノン探索者ギルドに入ると、それなりに人はいるが日本側ほどではないような気がする。
「すみませーん、日本側のギルドはすごく賑わっていたんですけど、こっちは少し落ち着いてますね。何か理由があるんですか?」
受付にいた人に聞いてみると、
「日本側の方が食事をするお店が多いからですね、ここにある店が満席の場合に打ち上げを日本のギルドでする人が多いんですよ」
「そうなんですね」
「はい、なので依頼の報酬や素材の換金を終えると日本に向かう人たちが多いので、夜になるとこっちは落ち着いていますね。まぁ打ち上げを終えて帰ってくる時間になるとこちらも騒がしいですけどね」
「なるほど、ありがとうございます」
「いえ、また何かあればお声がけくださいませ」
受付の人の話を聞いて納得し、お礼を言ってギルドを出る。
「色々と〜理由が〜あるのね」
「そうみたいね」
「勉強になったわ」
そんな会話をしてフローラとリオヴィシアと三人で家へと向かった。




