第277話
さらに読んでいくと、日本の三大クランの事が書いてあった。
そこには私の幼馴染の嵐山流華が副リーダーを務めている大帝の翼の事も書いてあり、前にスマホで調べた時に書いてあったように『第一陣』と呼ばれる『ダンジョン探索者ライセンス』初年度パーティの一つ『大帝の翼』がどうやってパーティからクランへと拡大し、組織化されていったかが書かれていた。
ダンジョンの攻略最前線を突き進んで行った勇気と流華が率いる大帝の翼の周りに教えを請う人たちが集まってきて段々と大きくなっていったのが始まりだと書いてある。
二人はダンジョンが出来た当初から探索者として活躍していた人物で、当時の探索者たちのカリスマ的な存在だったようだ。
ダンジョンが出来て間もない頃はまだまだ情報が少なく、どのように攻略していくか手探りの状態だったらしい。
そんな中、大帝の翼は常に最前線で戦いダンジョン攻略の道を切り開いていった。
その姿に影響を受けた人々が集まり、気がつけばクランと呼ばれる大きな組織になっていたようだ。
さらに、勇気と流華のインタビューなども書かれていてダンジョンに初めて行った時の苦労や仲間たちとのエピソードなどが書かれていた。
ダンジョンに初めて入った時はモンスターの強さに圧倒されたこと、何度も撤退を余儀なくされたこと、それでも諦めずに挑戦し続けた事などが語られている。
仲間たちとの絆やダンジョン攻略にかける熱い思いが伝わってくる内容だった。
流華らしいなと思えるようなエピソードもいくつか書いてあり、思わず笑ってしまう。
それから何冊か同じようなダンジョンの歴史が書いてある本を読んでいくが、内容的には同じような物だった。
どれもダンジョンが現れてから現在までの流れを追ったもので、大きな違いは無かった。
だが、本によって着目している点や詳細さが異なり同じ出来事でも違った見方がされていて面白い。
ある本では探索者制度に焦点を当てたものがあったり、別の本ではダンジョンと経済の関わりについて書かれていたりと様々だ。
私は興味深く何冊かの本を読み比べた。
本を読んでいると、集まる予定の時間になりそうだったので今読んでいる物で最後になるだろうと残りのページを読んで本を本棚に戻し、集まる場所へと移動する事にした。
集まる場所に着くとまだ少し早かったのもあり、誰も来ていなかったので私は近くの椅子に座って待つ事にした。




