第274話
私たちが二台のタクシーに分かれて乗り、向かった先は図書館だった。
リオヴィシアが昨日、勉強について調べていた時に図書館が出てきて行きたいと言ったのがきっかけで、調べてみると大きな図書館がある事が分かり、行く事になった。
タクシーを降りて図書館を見ると、かなり大きく綺麗な建物で外観からは図書館という感じがしない。
どちらかと言えば美術館か何かのように見える。
「へー、ここが図書館ですか」
「綺麗な建物だね」
「本当ね」
カイトとマリも建物の外観に感心しているようだ。
リオヴィシアは建物を見上げて
「こんなに〜大きな建物〜なのね〜」
とパソコンで見た印象との違いに驚いたように言った。
フローラとパイラとルルも周りを見渡しながら、物珍しそうにしている。
「さあ、中に入りましょうか」
私はそう言って、みんなと建物の中に入った。
中に入ると広間になっており、奥に職員がカウンターに立っていた。
受付かなと思いカウンターへと向かう。
「すみません、入館の受付はこちらですか?」
カウンターにいた職員の女性が笑顔で対応してくれる。
「こんにちは、こちらは案内カウンターになります。入館は自由になっていますよ」
このカウンターは受付ではなく案内カウンターで受付はいらないようだ。
私がそう思っていると、職員の女性が私の横にいたカイトとマリを見て、
「あら、カイトさんにマリさんですよね?いつも配信見ています!」
カイトとマリの事を案内カウンターの職員の女性は知っていたらしく、カイトとマリを見ると嬉しそうに言ってきた。
「ありがとうございます」
「嬉しいです!」
カイトとマリは照れながらも嬉しそうに返事をしていた。
すると職員の女性が私たちの方を向いて、
「カイトさんたちのお連れ様という事は、みなさんラキナの方々ですか?」
と聞いてきた。
「そうですよ」
と私が答えると、職員の女性は目を輝かせて、
「やっぱりそうなんですね!ラキナの方の来館は初めて見ました!分からない事はありますか?」
と少し興奮気味に聞いてきた。
「こちらに来たのは初めてなので、館内の利用方法や注意事項を教えていただけますか?」
とりあえず初めてなのでこの二つは聞いたほうが良いだろうと思い尋ねてみると、
「かしこまりました。まず館内に入るだけなら受付や手続きは不要です。どなたでも自由にご利用いただけます」
職員の女性が丁寧に説明をし始めた。
「本の貸し出しについては、こちらの近隣の県に在住の方のみとなっています。ですのでラキナの方は館内での閲覧のみのご利用になります」
「そうなんですね。分かりました」
私が頷くと、職員の女性はさらに説明を続けた。
「館内はとても広く、本を読むスペースがたくさんございます。お好きな本を手に取って、そちらのスペースでごゆっくりお読みいただけます。それから飲食は指定のスペースのみでお願いしています。お手洗いは各階にございます」
「なるほど」
私はみんなの顔を見て、他に質問があるか確認する。
「他に何か聞きたい事ある?」
「本を〜探すときは〜どうすれば〜いいの?」
リオヴィシアが職員さんに質問した。
「はい、本をお探しの際は各場所に置いてある検索機をご利用ください。本のタイトルや作者名、キーワードで検索できます。分からない事があれば、お近くの職員にお声がけください」
職員の女性はカウンターの横にある検索機を指差しながら教えてくれた。
「ありがとう〜」
「どういたしまして。他には何かありますか?」
職員の女性が聞いてきたが、みんなを見ると大丈夫そうなので、
「問題なさそうです」
と代表して答えた。
「それでは、ごゆっくりお楽しみください。何か分からない事があればお気軽にお声がけ下さい。……あの、カイトさん、マリさん、お二人の事応援していますので、これからも頑張ってくださいね!」
「はい!ありがとうございます!」
「頑張ります!」
職員の女性にお礼を言ってから、私たちは案内カウンターの横にある入り口から本が置いてあるエリアへと移動した。




