第256話
自己紹介が終わったので、リオヴィシアたちを離れに案内することにした。
私を先頭に、リオヴィシア、フローラ、パイラ、ルルの四人が付いてくる。
リビングから廊下に出て新しく作った通路へと出る。
「あら?前にはこんな場所無かったわよね」
フローラが驚いたように言った。
「ええ、家族の人数も増えたし来客用に離れを作ったのよ」
「なるほどねー」
フローラはそう言って通路を見渡した。
通路を歩き離れに到着するとリオヴィシアが建物を見上げながら、
「あら〜、木で〜出来てるのね〜」
と興味深そうに言う。
「そうなの。トレント材で作ったのよ」
「温かみがあって〜よいわね〜」
リオヴィシアはゆったりとした笑みを浮かべて、木の壁に手を触れていた。
トレントの木はただ丈夫なだけでなく、見た目も光沢があって美しい。
リオヴィシアはその質感を楽しんでいるようだった。
「そういえば、パイラとルルは長期でここに住むけど、リオヴィシアとフローラはどうするの?今日帰る?それとも泊まっていく?」
私がそう聞いてみると、リオヴィシアはにこにこと笑いながら、
「二日ほど〜泊めて欲しいわ〜」
と言ってきた。
「私も同じくらい泊めて欲しいのだけど、大丈夫かしら?」
とフローラも続けて言う。
「ええ、良いわよ。それじゃあ部屋を案内するわね」
まずは一階の一番手前の部屋に四人を案内することにした。
部屋の中に入るとベッドやタンス、机など一通りの家具が置かれている。
四人は部屋の中をキョロキョロと見回していた。
「それじゃあ、部屋の中の説明をするわね」
まずは照明のつけ方から説明を始める。
「この壁にあるスイッチを押すと、電気がつくのよ」
私がスイッチを押すと、天井の照明がパッとついた。
「おお〜明るい〜」
とパイラが感心したように言った。
次に窓の開け方を説明する。
「窓はここを回して鍵を開けるのよ。閉めるときは逆に回してね」
簡単に開け閉めを実演してみせる。
続いて冷蔵庫を開けてみせる。
「ここには飲み物とか食べ物を入れておけるの。冷たいままで保てるから好きに使ってね」
「これは便利ね〜」
リオヴィシアが冷蔵庫の中を覗き込みながら言った。
タンスの説明も忘れずにしておく。
「服をしまう場所よ。上の段はハンガーに服を掛けて、下の引き出しには小物を入れておけるわ」
ハンガーを取り出して実際に掛けるところを見せた。
それからケトルの使い方を説明する。
「このケトルに水を入れて、このスイッチを押すとお湯が沸くのよ。お茶を飲みたい時とかに使ってね」
「へぇ〜」
パイラとルルが興味深そうにケトルを見つめている。
最後に化粧台とドライヤーの説明をした。
「ここは身支度用の場所ね。このドライヤーは髪を乾かす道具よ。使い方はこのスイッチを押すだけで温風が出るの」
そう言ってドライヤーのスイッチを押した。
「とりあえず説明はこんな感じかしら。離れの部屋はまだ誰も使っていないから、どの部屋を使ってもらっても構わないわ。それぞれ好きな部屋を選んで荷物を置いたら家の説明をするから離れの入り口に集まってね」
四人は頷いてそれぞれ部屋を選び始めた。
パイラは先ほど入った一番手前の部屋を選び、ルルはその隣の部屋を選んだ。
リオヴィシアとフローラは二階にするようで、二人で話しながら階段を上がっていった。
私は離れの入り口で四人が戻ってくるのを待つ事にした。




