第250話
サラとホムラがみんなを呼びに離れへと向かっていった。
その間も私とシズクは皮作りを続けていく。
やがてサラとホムラが戻ってきて、その後にケイ、イル、シルフィ、ミノリ、フウカの五人がキッチンへとやってきた。
アクアは離れでみんなが寝るための準備や掃除などをしてくれているらしい。
「シズクも具を包む作業に行ってもいいわよ。あとは私一人でできるから」
「はい、ありがとうございます。行ってきます」
シズクも嬉しそうに具を包む作業へ向かった。
みんなが餃子を包み始める。
肉餃子の具とエビ餃子の具をそれぞれの皮で包んでいく。
「具をいっぱい入れちゃうと包みきれなくなるから気をつけてね、具を皮に乗せたら、こうやって真ん中をくっつけてから両端をひだを寄せながら包むんだよ」
「こう?」
「そうそう、上手だよ!」
「ひだを作るのが難しいですね」
「最初はみんなそんな感じだよ!」
ケイは何度か餃子包みをしたことがあるのでシズクたちに教えながら包んでいるようだ。
「イル姉は包むの綺麗だな」
「シルフィは雑」
「早さを求めてるのー!」
私が皮作りに専念していると、みんなの楽しそうな声が聞こえてくる。
誰もが真剣で、でも楽しそうだ。
みんなが餃子を包み終えた頃、ちょうど私も皮作りを終える事ができた。
「これで全部の皮を使い切ったかしら?」
「うん、たくさん包めたよ!」
ケイが満足そうに言う。
見てみると、皿の上に餃子がびっしりと並んでいた。
肉餃子とエビ餃子が合わさってかなりの量になっている。
「すごい数」
「楽しかったー」
「みんなでやるとやっぱり早いな」
ミノリが呟き、シルフィが満足気に言い、サラが感心する。
「それじゃあ、焼いていくわよ。シルフィ、アクアを呼んできてくれる?」
「わかったー!」
シルフィが離れへアクアを呼びに行った。
その間に私はダイニングテーブルの上に魔導ホットプレートを二台設置する。
片方に肉餃子、もう片方にエビ餃子を焼いていく。
「まずは炒めるための油を引いてと」
ホットプレートに油を引き、餃子を並べていく。
肉餃子を隙間を開けながら綺麗に並べ、水を入れて蓋をし、蒸し焼きにしていく。
エビ餃子の方も同じようにして蒸し焼きにする。
「水分がなくなったら蓋を開けてごま油をたらすのよ」
そう言うと、シルフィとアクアがキッチンへとやってきた。
「ただいま戻りました」
「丁度良いタイミングね、あと少しで焼き上がるわよ」
餃子の水分がなくなってきたので蓋を開け、ごま油をたらして焦げ目をつけていく。
じゅわっと音がして香ばしい匂いがダイニング全体に広がっていく。
「うわー、良い匂い!」
ケイが嬉しそうに言う。
「できた!」
ホットプレートのスイッチを切り、みんなそれぞれが席に着く。
「それじゃあ、いただきます!」
全員が手を合わせて餃子を食べ始めた。
ホットプレートから直接餃子を取るスタイルにしたので「そっちの取って」という声が飛び交う。
「熱っ!でも美味しい!」
「肉汁がすごい!」
それぞれが醤油に酢を入れたりラー油を入れたりして自分好みのタレを作って餃子につけて食べている。
私も肉餃子を醤油と酢のタレにつけて一口。
皮はもちもちで肉汁が溢れ出しニラの風味も利いている。
エビ餃子も食べてみるとエビの甘みとぷりっとした食感がたまらない。
「エビ餃子も美味しいわね」
「うん!エビがぷりぷり!」
ケイもエビ餃子が気に入ったようで何個も食べている。
「餃子にはやっぱりビールだよな」
サラがそう言ってビールを飲む。
イルも黙々とビールを飲みながら餃子を食べていた。
二人とも餃子を肴にビールを楽しんでいるようだ。
ケイたちはご飯と一緒に餃子を食べている。
「やっぱり餃子は良いわね。みんなで包んだから余計に美味しく感じるわ」
「そうだねー!またみんなで作ろうね!」
シルフィがそう言うとみんなが頷いた。
みんなそれぞれ楽しんで食べていると、餃子はあっという間になくなった。
みんなお腹いっぱいになったようで満足そうな顔をしていた。




