第249話
キッチンに着いた私たちは、四人で夕食の準備を始めた。
「今日は何を作るんだ?」
サラが聞いてきたので、少し考えてから、
「今日は餃子でも作りましょうか」
と答えた。
「餃子か、いいね!」
「餃子ですか?」
サラが嬉しそうに言い、シズクは聞いた事の無い料理が気になるようだ。
「餃子は生地で具材を包む料理よ。それじゃあ、私とシズクで餃子の皮を作るから、サラとホムラで具材を作ってもらえるかしら?」
「了解!」
「はーい!」
私とシズクで餃子の皮を作る事にした。
「シズク、餃子の皮の作り方教えるわね」
「はい、お願いします」
まずは薄力粉と強力粉と塩とぬるま湯を用意した。
ボウルに粉と塩を入れて混ぜ合わせそこにぬるま湯を固さを確認しながら少しずつ加えていく。
「シズクもやってみて」
「はい」
シズクも私と同じようにボウルに粉を入れぬるま湯を少しずつ加えていく。
慎重にやっているようで、様子を伺いながら少しずつ水を足していく。
「大丈夫そうね。それじゃあ台の上でこねていきましょう」
生地を台の上に移して手のひらで押しながらこねていく。
最初はボロボロしていた生地も、こねているうちにまとまりが出てきた。
「こうやって体重を乗せながらこねるのよ」
「こうですか?」
「そうそう」
シズクも真剣な表情でこねている。
「生地が固そうなら水を追加しても良いからね」
「はい!」
だんだんと生地が伸びていき、耳たぶくらいの柔らかさになった。
「できました!」
「うん、良い感じよ。出来た物は少しの間、冷蔵庫に寝かせましょうね」
「分かりました!」
ボウルに入れラップをして冷蔵庫に入れる。
入れた順番が分かるように右上から順番に入れていく事にした。
「いっぱい作るからまだまだ生地を作りましょうね」
「はい!」
さらに生地を増やすために、同じ分量で二回目の生地作りに取りかかる。
「今度は一人でやってみる?」
「はい、やってみます」
シズクが一人で計量からこねまでをやり始める。
最初は少し不安そうだったが、一度経験しているので手つきは安定していた。
その間に、私は餃子の具材作りの方を見てみることにした。
サラとホムラの方も順調なようで既にキャベツをみじん切りして、塩もみして水分を抜いているところだった。
「具の方はどう?」
「ああ、キャベツを細かく切って塩もみして水分を出してるところだよ。水分を抜いたらひき肉と混ぜてニラと調味料と一緒に混ぜるだけだ」
「良いわね、いっぱい作る予定だから具材も多めに作っておいて。あと出来ればもう一種類違う具材のが欲しいわね」
「もう一種類か……エビ餃子とかどうだ?在庫に海老があったはずだぜ」
「良いわね。それじゃあエビ餃子もお願いできる?」
「オッケー!ホムラ、エビの下処理手伝ってくれるか?」
「うん!」
サラとホムラは早速エビ餃子の準備に取りかかった。
その様子を見てから生地作りへ戻ると、シズクが黙々と生地をこねていて、二つ目の生地を完成させていた。
「シズク、上手になってるわね」
「ありがとうございます」
シズクはこねる作業が気に入ったようで、なかなか様になっている。
ある程度の量を作り終えたので次の工程へと取りかかる。
「それじゃあ、生地を棒で伸ばしていきましょうか。最初に冷蔵庫に入れた生地から使ってね」
「はい!」
「生地を小さく切り分けてから、丸く伸ばしていくのよ」
「わかりました」
私は生地を棒状に伸ばし包丁で小さく切り分ける。
打ち粉をして、切った生地を手のひらで潰してから麺棒で丸く伸ばしていく。
「中心を少し厚めにして、外側を薄くするのがコツよ」
「こうでしょうか?」
「良い感じよ。最初は綺麗な丸じゃなくても大丈夫だからね」
シズクは慎重に麺棒を転がしながら皮を伸ばしていく。
少しずつコツをつかんできたようで、だんだんと綺麗な丸に近づいてきた。
「上手ね。じゃあどんどん作っていきましょう」
「はい!」
私たちは大量の餃子の皮を作り上げていく。
ある程度作ることができたところで、
「レーナ、具材を作り終わったぞ」
「出来ました!」
サラとホムラが二種類の具材が完成したことを伝えにきた。
見てみるとボウルに肉餃子の具とエビ餃子の具がそれぞれたっぷり入っている。
「ありがとう、私たちはまだ皮作りの途中だから、みんなを呼んで具材包みをしてもらえる?」
「オッケー!呼んでくるよ」
「はーい!いってきまーす」
私の頼みに二人は返事をして離れの方へと向かっていった。




