第214話
「じゃあまずは〜、今年新しく生まれた〜魔女の紹介をしますね〜」
リオヴィシアがそう言ってから、
「ミリスちゃんで〜す」
と新しい魔女の名前を呼んだ。
名前を呼ばれてステージの端で待機していた一人の女性が、リオヴィシアのもとへと向かい歩き出した。
見た目は黒髪の長髪で黒い瞳という馴染み深い色合いで、キリッとしていて真面目そうな見た目をしている。
そんな彼女はリオヴィシアの隣に着くと、
「ミリスです、皆様よろしくお願いします」
と簡単に挨拶してお辞儀した。
「生まれて間もないから〜、みんな〜、色々と〜、教えてあげてね〜」
ミリスとリオヴィシアの言葉に全体から拍手が響き渡り、新人の挨拶が終わった。
魔女は実から生まれた段階で成人女性の姿をしており、それ以上老いる事がなくなる。
そして実の中にいるうちに、母なる木から名前やある程度の知識も授けられるようで、話す事や簡単な魔法を使う事も最初から出来るようになっているとの事だった。
(まぁ大体の魔女は二十歳ぐらいの見た目だけど、幼い見た目や少し年齢が上に見えるような魔女もいるけどね)
そして、リオヴィシアとミリスがステージから退場して椅子に座ると、
「では只今より、魔女会議での発表会を始めたいと思います!進行役は私、音の魔女ミューレがさせて頂きます!」
と元気な声が聞こえてきた。
「今回も進行役は音の魔女なのね」
「というか私が参加し始めた時から音の魔女さん以外の進行役を見た事が無いんだけど」
「そういえば魔女会議がこの形になってからは、ずっと音の魔女が進行役をしている気がするわね」
と言ってフローラが笑った。
魔女会議がこの形になったというのは、まだ魔女の人数がそれほど多くなかった頃はちゃんとした会議のような形で行われていたという事で、人数が増えて発表会のような形になってからは音の魔女がずーっと進行役をしているようだ。
ちなみに大掛かりな魔女会議は今日のような感じだが、普通にこの発表会が終わった後日には上位の魔女による会議があるという。
「それでは、まずは各国の情勢についての発表から参ります!クルート国を担当している、氷の魔女からお願いします!」
そうして国の情勢の発表から始まった発表会は、新しく作った魔道具の発表、オリジナルの魔法の発表、新薬の発表などが行われていき、
「次は、急遽、数日前にリオヴィシア様から依頼があり発表が決まった、料理の魔女と閃光の魔女による、異世界の地球についての発表です!」
と進行役のミューレから私たちの番が告げられた。
「さて、行きますか」
「そうね」
フローラの言葉に頷き、私たちはステージへと向かった。




