第212話
「部屋に入ったらテーブルに手紙が置いてあって、こんな事が書いてあったんだから」
私はそう言ってリオヴィシアからの手紙をフローラに渡した。
それを読んだフローラは、
「いや〜、こんな事になっていたとはね〜」
と頭をかきながら言ってきた。
私たちは今、一階にあるラウンジにいる。
リオヴィシアから頼まれた、魔女会議で地球のスマホやゲームについて話して欲しいという内容の打ち合わせをする為である。
「魔女会議まで時間もないし、とりあえずはスマホとゲームの話だけしようと思うんだけど、どうかな?」
「それで良いんじゃないかな?でも地球全体で同じって訳ではないのよね?」
「そうね、同じゲーム機が売っているかは国によって違うわね」
「それなら、とりあえずはアルタニヤ王国から行ける日本という国ではって事で話していった方が良いんじゃない?」
「なら、ラキナのアルタニヤ王国以外から行ける国は、その国によって変わる事を伝える事にしましょうか」
「ラキナでも各国で違うんだし、それで通じるでしょ」
そこからはフローラが持ってきていたゲーム機を使って簡単なゲームをやってみせる事、スマホを使っての会話やメッセージのやり取りを私とフローラのスマホを使って実践して見せるという内容にした。
「あとは今日の料理に日本の調味料などを使っている事と、日本の料理が美味しい事を伝えようかな」
「それは良いわね」
魔女会議で話す内容も決まって後は鐘が三回鳴るのを待つだけになった。
まだ時間がありそうなので、フローラに頼まれていた物を渡す事にした。
「あっ、そういえばフローラ用のパソコンが準備出来てるわよ」
「えっ!本当!」
フローラがパッと笑顔になりこちらを見てくる。
「知り合いに頼んで設定もしてあるから、後はインターネットの設定だけよ」
「やったー!あの後、家に帰ってからスマホを使って色々調べてみたりしてたんだけど、パソコンで出来るゲームで気になるのがあったのよね」
数日しか経っていないのにもうスマホで調べ物までしているフローラに驚きながらも、興味が湧いた物や気になった物はとことん調べたり研究したりするところが魔女らしいと言えばらしいのかもしれない。
「はい、これがフローラのパソコンよ」
「ありがとー!」
そう言ってパソコンやモニターなどを出すと嬉しそうにお礼を言ってきた。
「これだけ掛かったからよろしくね」
「オッケー!金貨で渡すわね」
スマホで撮った写真の金額は日本円だが、その値段よりも少し多めに金貨で渡してきた。
「お釣りはいらないわ、手間賃よ!」
「じゃあ、もらっておくわね」
フローラは私に金貨を渡すとパソコンを頬擦りしてからマジックバッグへパソコン一式をしまった。
「早く帰ってやりたいわ!」
「魔女会議が終わってからね」
魔女会議に出ずに帰る勢いがあったので注意していると、
『ゴーン、ゴーン、ゴーン』
と中央広場に集まるように知らせる鐘が鳴った。




