第181話
「私としても魔国とアルタニヤ王国の行き来が出来やすくなるのは良いし頑張らなきゃね」
私の場合は飛んでいく事も出来るのであまり関係ないが、フィアメールたちがこっちへ遊びに来る時など楽になるかもしれない。
ついでにフォノンの町を中間駅の一つにしてもらおうと考えている。
魔の森に近いが魔国の首都ロンデザリアから南にあるアルタニヤ王国の王都ラティオンに行く途中の町としては丁度良い場所なのでいけるだろう。
「それにしても線路上の結界はどうしようかしら」
魔導列車自体の結界は本体に纏わせるように作れば良いので簡単なのだが線路上の結界となると難しくなる。
「結界の魔力供給を考えるとレールに魔力回路を組み込んで作るのが良さそうね」
魔力回路については昔作ったミスリルと魔鉄の合金がコスト的にも魔力伝導率的にも一番良さそうなのでこれを採用した。
「あとは結界をどうしようか」
通常の結界は真ん中に触媒を置きドーム状に展開される(実は地面の中にも結界が出来ている物もありボール状の物もある)か、四隅に結界の触媒を置いてその内側を守るようにする結界が主流だ。
「いっそ変わった結界の魔道具でも作ってみようかしら」
そして麗奈は久しぶりに作る魔道具作りに取り掛かった。
「こっちの方が良いかな?」
「これは違うわね」
と考えながら作業は進んでいった。
家族との時間を取りながらも作業を続け数日が経った。
「出来たわ!」
さっそく完成した結界の魔道具を発動させるとアーチ状に展開した。
そして少し離れた場所にある結界も発動すると同じくアーチ状に展開して二個の結界の端が繋がり途中で曲がった長いアーチ状の結界が完成した。
「結界同士が変に干渉せずに繋がるようにするのと、通常はしないようなドーム状に結界の範囲を指定するのに苦戦したけど良い出来ね」
発動結果を見てうんうんと頷きながら、麗奈は久しぶりに作った魔道具の出来に満足していた。
「あとはこれに防音結界も付けて、さらにモンスターが近づかないように範囲を広めにモンスター避けの機能も付けて完成ね」
そう言いながら作業を始めた。
しばらくすると全ての機能がついた魔道具が完成した。
完成した魔道具の製作図を清書してそれを持って家を出る。
「ミスリルと魔鉄の合金についてはクルトに言っておけば良いわね」
クルトに合金の配分を教えておけば大丈夫だろう。
麗奈は基本的に考案して製作図までは作るが大量生産は任せるというスタンスでやっている。
そして麗奈はクラリーナに製作図を渡して、そこから国王に渡されて王国の製作部へと渡された。
製作部では製作図に描かれた計算された術式と回路に唸りながら謎の製作者『アネル』に尊敬の念を抱くのだった。




