第180話
---麗奈視点に戻る---
菜摘に頼まれてアルタニヤ王国に荷物を運んでから二ヶ月が経っていた。
二ヶ月の間に色々な事があった。
まずはカイトたちの配信。
カイトとマリは初配信を終えてからフォノンの家に戻ってきて、兼六園ダンジョンを活動拠点にしてダンジョン配信をしている。
たまにコラボをする為に東京へ行く事があり、その時は私の実家で泊まり理依奈たちのダンジョン探索に付き合ってあげているそうだ。
私も理依奈たちから収納魔法を覚えたいと言われて何度か魔法について教えに行っている。
まだ魔力制御を練習している所なので収納魔法を教えるまでには至っていないので今後も定期的に教えに行く予定。
フィアメールは初配信で私のことを話そうとしたので焦る事はあったが、順調に配信を続けていて楽しそうにやっていた。
ケイはそんなフィアメールの配信を欠かさず見ていて、配信が終わるとフィアメールに感想メッセージを送っていた。
クラリーナの放送に関しては落ち着いた雰囲気の配信が多く、たまにやるお茶会の配信やキュリの庭園管理の配信が人気を集めていた。
それから、日本とアルタニヤ王国での交流は順調に進んでいた。
フィアメールたちが配信を始めた事により色々な会社がアルタニヤ王国出身の多種多様な種族の人たちをスカウトして、そういう人たちがテレビやネットに出始めるようになっていた。
アルタニヤ王国内では一部の街に日本の企業が店舗を出し始め、スマホが普及し始めていた。
街に近いダンジョンまでの道のりは元々それなりに安全ではあったがアルタニヤ王国と日本で話し合いがあり更なる安全整備がなされた。
安全整備がされた事により、まだ日は決まっていないが子供を連れてのアルタニヤ王国と日本の行き来をDランク以上の探索者が付き添っている場合は大丈夫にすると言う話が出ているようだ。
ダンジョン内にもう一つ受付を作り探索エリアへ行く道とゲートへ行く道に分かれるようにするらしい。
そんな変わり始めた二つの世界。
私はアルタニヤ王国の国王と魔国ランレインの魔王の両名から頼まれた仕事をしていた。
魔道具師としても凄腕の麗奈はたまに知り合いから魔道具作りを頼まれる事があり、制作している。
前に使った魔導ホットプレートもその一つで、考案者として本名ではなく『アネル』という名前で公開していた。
ちなみに『アネル』という名前は『レーナ(LENA)』を逆にして『アネル(ANEL)』にしただけである。
頼まれた内容はアルタニヤ王国の王都ラティオンと魔国ランレインの首都ロンデザリアを繋げる魔導列車の軌道に使う防護結界の魔道具である。
クラリーナがフィアメールから魔国は地球と交易出来ていない事を聞き、息子(国王)にどうにかならないか話した所、アルタニヤ王国と魔国ランレインの交易がもっと楽になればと考え、日本にある魔導列車で繋ぐのはどうだろうという話になった。
機械関連の物は日本から持ち込み、本体や線路などはアルタニヤ王国と魔国ランレインで作る事になった。
そこで線路をモンスターなどに荒らされたり魔導列車が野盗やモンスターに襲われないようにしないといけないという問題が出て麗奈に依頼が来た。




