第172話 フィアメール
「ふぅ~、いっぱい食べたのだ」
「美味しかったですね」
食事を終えた私たちは場所を移動して、庭園で休憩していた。
フィアメールはベンチに座りサタレアと二人で話していた。
「それにしても午前のコンプライアンスの勉強は覚える事がいっぱいでヤバいのだ」
「フィアメール様は昔から実技は得意で座学は苦手ですからね」
「魔法は座学でも覚えられたのだ!」
「あまり原理は分かっていませんでしたけどね」
魔法は覚えられた事を伝えるとサタレアからツッコミを入れられた。
「それに魔法については小さい頃、レーナ様の所で教えてもらってたからじゃないですか」
「ぐぬぬ」
レーナの教え方が上手というのもあるが、ケイに良い所を見せたくて頑張っていたのもあった。
「なんで同じ勉強をしているサタレアはそんなに余裕なのだ?」
「私は渉さんたちと日本と魔国の違いについて話してコンプライアンスの内容を考えて一緒に教本を作りましたからね」
「えっ?いつのまにそんな話をしていたのだ?」
「基本はSNSで『これって魔国だとどんな感じですか?』って質問が来て答えていた感じですね、後は朝一番に話してましたね」
生配信におけるコンプライアンスに関しては知っている渉たちも魔国との常識の違いまでは分からないのでサタレアに聞いていたのだ。
何故サタレアなのかというと一番常識に詳しそうだからという理由だった。
「知らなかったのだ~」
「ちなみにアルタニヤ王国との違いはメイド長に聞いているそうですのでクラリーヌ様はフィアメール様と同じくコンプライアンスは初めて習っていますよ?」
そう言ってサタレアはクラリーヌの方を見る。
話題にあがったクラリーヌは天音とキュリの遊んでいる姿を見ながら椅子に座って紅茶を飲んでいた。
「コンプライアンスを勉強せずに配信で言ってはならない事を言ってしまって炎上して色々な所から叩かれたりして大変な事になっている人もいるのでコンプライアンスの勉強は大切ですよ」
とサタレアがいつにも増して真剣に言ってきた。
「え……えんじょう?」
「だからフィアメール様も頑張って下さい」
「わ……わかったのだ」
そう答えてから、
「それにしても、なんでサタレアは色々と詳しいのだ?」
疑問に思った事を聞いてみた。
「スマホで色々と調べていますので」
と答えた。
「コンプライアンスの勉強もしなきゃいけないし、スマホの使い方も覚えないといけないし、ダンスや歌も練習しないといけないし、やる事がいっぱいなのだー」
庭園内でみんなが休憩する中でフィアメールの叫びがこだました。




