第170話 フィアメール
フィアメール・ランレイン。
魔国の第四王女。
薄紫色の肌で頭部にはツノが付いている。
ぱっちりと開いた愛らしい目に赤色の瞳で耳は尖っていて鼻筋が高い。
身長は百六十センチ程度だがスタイル抜群で、出るところはしっかり出ていて引っ込むべきところは引き締まっている。
そんな赤髪の可愛らしい女性である。
そんなフィアメールは、テーブルに突っ伏していた。
「うぅ~、覚える事がいっぱいなのだ~」
現在、アルタニヤ王国の王宮にて、まきなつプロダクションによる『コンプライアンスの勉強会』が行われていた。
「フィアメール様しっかりして下さい」
「フィアメールちゃん頑張って!まだ始まったばかりだよ」
サタレアと天音からの言葉を受けて頭を上げる。
コンプライアンスの勉強は普通に生活している時とは違う注意しないといけない事、ラキナと日本の常識で注意しないといけない事など覚える事が大量だった。
「フィアちゃん、私も頑張って覚えるから頑張りましょう」
フィアメール以外にクラリーヌやサタレアたちも受けているのだが感覚派のフィアメールにとってルールを覚えるという事は苦手だった。
「では、もう少し進んだら休憩に入りましょうか」
そんなフィアメールを見て渉がそう提案した。
「休憩!?頑張るのだ!」
渉の休憩という言葉にフィアメールが凄い勢いで反応して、渉の方へと向いた。
「ではこのページが終わったら休憩しましょうか」
そう言ってコンプライアンスの勉強を続けた。
休憩を挟み午前中の予定であった本日分のコンプライアンスの勉強会は終わり、昼食が出来るまでの自由な時間となった。
「お……終わったのだ……」
脳のキャパシティが限界を超えたのか頭からプスプスと聞こえてきそうなフィアメールがテーブルに突っ伏して動かないでいた。
「フィアちゃんおつかれさま、はい、果物食べる?」
孫の面倒をみるようにクラリーヌがフィアメールの口に一口サイズに切ってある果物を運ぶと「パクッ」と口に含んだ。
「美味しいのだ……」
突っ伏した状態そのままにあげた果物をモグモグ食べるフィアメールにクラリーヌは楽しそうに果物を与え続けた。
「クラリーヌ様、それ以上フィアメール様に果物を与えると昼食が食べられなくなります」
「あら、そうね、残念」
サタレアの言葉を聞き、和やかに笑いながらクラリーヌはフィアメールへの果物を与える行為をやめた。
「フィアメール様、起き上がって下さい」
「うう~、分かったのだ~」
サタレアに促され起き上がるフィアメールに渉が、
「明日からも午前中はコンプライアンスの勉強会なので頑張りましょう」
とフィアメールに慈悲の無い言葉をかけた。
その言葉を聞いたフィアメールは口を大きく開けて「ガーン」といった表情で動きを止めた。




