第163話 理依奈視点
ダンジョンを順調に進み七階から八階に行く階段にたどり着いた所で昼食を食べようという事になり、階段を降りた所にあるセーフティエリアの端に移動して地面に座った。
「はい、みんなのお弁当」
マリお姉ちゃんがみんなから預かっていたお弁当と水筒を取り出して渡してくる。
「それにしても収納魔法って凄いですね」
澪が不思議そうにお弁当を収納魔法から取り出しているマリお姉ちゃんを見て言った。
「覚えるのに苦労しましたが便利ですよ、私たちは小さい頃からママに教えてもらったから使えるようになりました」
「ただラキナでは、覚えるのが大変だし収納魔法を教えられる人が少ないっていうのもあって魔法職は収納魔法を覚えるなら別の魔法を覚える、保有魔力量が少ないと入る量も少ないから魔法職では無い人は覚えないって事でマジックバッグの方が人気だったりするんだよね。マジックバッグは買うと高いけどダンジョンを探索している人なら手に入れる可能性があるっていうのもあるからね」
マリお姉ちゃんとカイトお兄さんが説明してくれる。
私は納得しながら麗奈お姉ちゃんに頼んでみようかなと考えていた。
「あっ!理依奈、いま麗奈さんに教えてもらおうかなって考えてたでしょ!」
「えっ!なんで分かったの!?」
澪に図星を突かれた私はびっくりした顔をして澪を見た。
「理依奈は分かりやすいからね、教えてもらうなら私も覚えたいし」
笑いながらそう言う澪を見ていると、
「まぁ母さんに頼めば教えてくれると思うよ、母さんは魔法や技術を秘匿しているって人でも無いし」
なんでもないようにカイトお兄さんが笑顔で言ってきた。
私は麗奈お姉ちゃんを思い浮かべると、
『覚えたいの?いいわよ』
と軽くそう言ってくるイメージが頭に浮かんだ。
うん、なんでもないように教えてくれるイメージしか浮かばない。
「帰ったら私と澪が収納魔法を教わりたいってメッセージ送ってみるね」
「ありがと〜」
澪にそう伝えて食事を食べ始める。
周りを見ると私たち以外にも数組休憩している人たちが居て、私たちのように引率してもらっている学校の探索装備を着ている人もいた。
「けっこう俺たちと同じように引率してもらってダンジョンに来ている学生っているんだな」
大晴も周りが気になったのか全体を見ながら言ってきた。
「そうだね、学校ではあまり行ったって聞かないけどね」
「ラキナとの交流のおかげでDランク以上の人が増えたって聞いた」
大晴の言葉を聞き私も同意すると、沙希が静かにそう言ってきた。
「なるほど、Dランク以上の人が増えたって事で引率出来る人も増えたって事か」
「んっ」
納得した颯斗がそう告げると沙希がそういう事だというように頷いた。




