第156話
菜摘が店員さんの持ってきたシーザーサラダを三枚の小皿に分けてくれた。
小皿を受け取り、シーザーサラダを箸で取り口に運ぶ。
「うん、おいしい」
口の中に瑞々しいレタスのシャキッとした食感と濃厚なドレッシング、チーズの塩気が広がっていく。
「家でシーザーサラダのドレッシングを使うけど、こんな味にならないんだよね~」
「分かる、なんでだろうね」
菜摘と流華がそんな事を言っているのを聞きながらシーザーサラダを食べ終える。
「飲み物を頼むけど二人は何か頼む?」
「レモンサワーお願い」
「じゃあ、ウーロンハイ!」
早くも一杯目のビールを飲み終える流華が次の飲み物を注文すると言うので私と菜摘もついでに注文してもらう。
「それで、菜摘は麗奈の家に行って何してきたの?」
先ほど菜摘が私の家に泊まった事を聞いた流華が、気になっていたのか、そう聞いてきた。
「うちの会社で配信してくれる知り合いがいるって麗奈から連絡があったから紹介してもらう為に金沢に行ってきてついでに麗奈の家に泊めてもらったのよ」
「そういえば菜摘、前の飲み会の時に麗奈に紹介してって言ってたわね」
「ちょうど配信に興味のある子がいたから紹介してあげたの」
「へー、どんな子なの?」
「まだ内緒、近日中に私の会社から告知するから楽しみにしててね」
菜摘は流華にまだ告知していないので教えられないようで内緒にした。
告知を見た後の流華の驚きを思い浮かべているのか楽しそうだ。
Sランク探索者、アルタニヤ王国一の探索者クラン、その国の皇太后、魔族のお姫様、我ながら中々凄い顔ぶれを紹介したものだ。
「そうなのね、楽しみにしているわね」
と言って刺身を取り醤油につけて食べた。
それから話は進み、
「そういえば、一部のダンジョンだけど保護者同伴で小さい子を連れてアルタニヤ王国と日本を行き来出来るようにしようって話がギルドで出ているようよ」
と、流華が何気ない感じで話し始めた。
「えっ?ダンジョンは探索者同伴でだけど高校生からじゃないと行けないんじゃないの?」
「ダンジョンの探索はその通りなんだけど、アルタニヤ王国と日本を繋げるゲートまでの道を管理して旅行に行けるようにしようって意見がギルドの上層部で出ているみたいよ」
「そうなったらケイが実家に行けるようになるから私は嬉しいわね」
「まぁ上層部の一部から出ているって感じでダンジョン入口からゲートまでの道、ダンジョンから町までの道、その両方の安全面を確保しないと厳しいって事だからすぐには小さい子が行けるようにはならないでしょうがね」
「そうなのね」
まぁすぐにはならなくてもそういう話が出ているという事は、いつかは出来るようになるかもしれないという事なので期待してみるのも良いかもしれない。




