第145話
王宮の城門へ着いた私は通行許可証を見せて四人で正面の門の中へと入った。
広場の道を歩き王宮の入口へと近づくと、
「緊張してきたわね」
菜摘が小声でそんな事を呟くので後ろを振り向くと、渉と光也も緊張しているのか表情が硬くなっていた。
「皇太后に会うっていってもプライベートで会うんだし、謁見の間に行くわけでもないんだから気楽に会えば良いのよ」
「皇太后……」
と渉が呟き、さらに緊張してしまった。
入口の騎士に声をかけると、私たちが今日来ることは伝えられていたようで、騎士が中にいるメイドを呼び案内してもらった。
メイドに案内されて移動しているが、何度も行った事のある皇太后の部屋では無いようで、いつもとは違う場所へと案内された。
「レーナ様御一行をご案内いたしました」
目的地に着いたようで案内してくれたメイドが扉の前に立っている騎士に報告すると騎士が扉をノックして、
「レーナ様御一行が到着されました」
と中にいる人へと報告した。
「は~い、入ってもらって~」
中から返事が来たのを確認してから騎士が扉を開けて、
「どうぞ、お入りください」
と中に入るよう促された。
騎士が開けた扉を通り中に入ると、中にはクラリーヌとフィアメールたちが居た。
「こんにちは、お待たせ」
「こんにちはなのだ!」
「こんにちは」
挨拶をして入りクラリーヌに後ろの三人を紹介した。
紹介中は緊張している三人だったがクラリーヌたちと一緒にいるいつも通りの天音と海凪を見て少し緊張が取れたのか少し落ち着いた感じがした。
「そういえば、この部屋はどうしたの?」
周りを見るとベッドなどは無く大きめの机にモニターとパソコンが置いてあり、奥には広いスペースがあった。
「フィアちゃんたちがダンスの練習をしたいって言うからダンスの練習が出来て配信も出来るような部屋があるか確認したところ、良さそうな場所があったから準備してもらったの」
ニコニコしながらクラリーヌが私の質問に答えてくれた。
手前の机などがある場所がパソコンなどを使って配信をする場所で、奥のスペースがダンス練習用なのだろう。
「麗奈さん!持って来てもらった物はここにお願いします!」
天音がまきなつプロダクションから持ってきた機材の置き場所を言ってきたので、その場所に物を置いていく。
置いた物を順番に天音が指示してみんなで運び箱を開けていき、それを渉がケーブルなどを繋げて準備していく。
「すごい線がいっぱいね」
椅子に座り、その様子を見ていたクラリーヌはパソコンから色々な機材に繋がっていくのを驚きながら見ていた。




