第121話
グリルの中の魚を裏返し、肉じゃがを皿によそっていく。
人数も多いのでリビングでご飯を食べる事になり、みんなで料理を運んでいく。
テーブルには次々と料理が並び、最後に焼いた魚を置いていった。
全員分のご飯をよそい、席に着くと、
「じゃあ、いただきます」
と、恵が声をかけ、皆で手を合わせていただきますと言った。
まずは大きな皿からシーザーサラダを小皿に取り食べる。シャキッとしたレタスにカリカリのベーコンがとても美味しい。
続いて焼きたてのアジの塩焼きの身を口に運ぶと脂の乗った白身の旨味が広がり思わず頬が緩む。
「美味しい」
私がポツリと呟くと隣に座った恵も、
「今日買った魚は当たりね」
と満足げに頷いていた。
味噌汁のお椀を持ち食べる。
具はなめこと豆腐でどちらも優しい味わいで身体に沁みわたるようだった。
肉じゃがに箸を伸ばす。
じゃがいもはほろっと崩れるくらい柔らかく煮込まれており、牛肉との相性も抜群だ。
しらたきもこんにゃく特有の歯ごたえがありつつ柔らかく煮えていて噛むほどに甘さを感じる。
「肉じゃがも美味いです」
「うん、味付けも丁度良いし本当に美味しい」
カイトとマリも肉じゃがを気に入ったようだ。
そんな様子を見て恵が嬉しそうに笑っていた。
食事が終わると自分の食器を各自でキッチンの洗い場へ持っていく。
テーブルの上に置いてあるものを全て移動し終えると、みんながリビングでゆっくり過ごし始めた。
私は食器を魔法で洗っていき、洗い終わった物を恵とマリが片付けている。
「これはこっちで良いですか?」
「そこで大丈夫よ」
マリが恵に片付ける場所を聞きながら片付けていく。
食器の片付けが終わり恵、マリとともにリビングへ向かう。
リビングに移動すると、恵がソファに座りながら、
「そうだ、お風呂沸かしてあるから順番に入ってちょうだいね」
とみんなに向けて声をかけた。
「マリお姉ちゃん、一緒にお風呂入ろう!」
「いいよ」
と理依奈がマリに声をかけると、マリが返事をし、二人はお風呂場へと向かって行った。
二人がお風呂場に消えていくと、啓介が声をかけてきた。
「ところで、カイト君と麗奈は明日は何かする予定はあるのか?」
「俺はとりあえずダンジョンに行って配信を始められるようにしていく為に、牧野晶さんについて行ってダンジョンを探索したり配信の事について色々教えてもらう予定です」
カイトが明日からの予定について話す。
「へぇ、菜摘ちゃんの旦那さんの晶さんか、そういえば菜摘ちゃんの会社は配信系の仕事をしてるんだったな」
菜摘はよく私と遊んでいたので啓介とは小さい頃から面識がある、菜摘の会社のことを知っているという事は家も近いので今でも会うと話しているのだろう。
「はい、チャンネルの立ち上げや初配信をいつやるか等は菜摘さんが決めてやる予定のようなので、それまでは配信の勉強です」
「初配信する時は絶対に見ますね!頑張って下さい!」
「ありがとう、頑張るよ」
颯斗が初配信というカイトの会話に反応して言葉をかける。
自分の配信を見られる事を考え少し恥ずかしいのか照れながらも颯斗の言葉に嬉しそうに返した。




