第117話
会議室を出た私たちは階段を降りて玄関へと向かった。
受付には美穂の姿があり、美穂がこちらに気づくと、
「あら、みなさんでどこかに行くんですか?」
「遅くなる前にラキナへ行きます」
声をかけてきた美穂に対し天音が返事をする。
「帰るのだ!」
「あら、帰るんですね、また来てくださいね」
「また来るのだ!」
美穂の見送りの言葉にフィアメールが元気に答え、それに続いてみんなも挨拶をしながら玄関を通った。
「じゃあ渋谷に向かいますか」
天音の言葉に頷いて駅へと向かって歩き出す。
「ダンス楽しかったのだ」
歩きながらフィアメールが満面の笑みで話し始めた。
サタレアも頷きながら、
「そうですね、やってみると楽しかったです。今後も練習してもっと上手になりたいですね」
フィアメールに言われて一緒に配信をやる事になったサタレアもダンスは楽しかったようでやる気が出てきたようだった。
「俺も初めて踊ったけど楽しかった」
カイトはセンスもあり一番上手かったので楽しかっただろう。
「私もダンス頑張ってみようかな」
ダンスをしてみた四人の中で一番あたふたして疲れていたマリも楽しかったらしく頑張ると意気込んでいた。
「いいですね!ダンジョン配信者でもダンジョン配信以外の配信をする事になりますし、みんなでダンスを練習してフィアメールちゃんたちとカイトさんたちでコラボするのも良いかもですね!」
みんなのダンスへのやる気を聞いて天音が楽しそうに今後の展望を口にする。
楽しく話しながら歩いていると駅が見えてきた。
駅に到着し、駅構内で飲み物を購入してから渋谷方面のホームへと向かい、到着した電車に乗った。
渋谷駅に到着してから歩いて渋谷探索者ギルドへ向かった。
探索者ギルドに着き、中へ入りダンジョン入口前のホールで、
「王宮にはフィアたちが行く事は言ってあるからね」
「わかったのだ!行って来るのだ!」
「天音ちゃんはアルタニヤ王国に行くの初めてだろうし、離れないように気をつけてね」
「はい!みんなからはぐれないようについて行きます」
私の言葉に元気良く返事をしてからアルタニヤ王国へ行く六人が受付を済ましていく。
「みんな気をつけてね~」
「行ってくるのだ!」
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
カイトとマリと一緒に手を振りダンジョンへ入って行く六人を見送った。
「じゃあ、実家へ行きましょうか」
「「はい!」」
私の言葉に二人が頷き返事を返してくれた。
その後はギルドを出て駅へ行き電車に乗った。
電車に乗っている間、カイトとマリが初めて行く祖父母の家が楽しみだと話しているのを聞いているとあっという間に実家のある駅が近づいてきた。
「次の駅で降りるわよ」
「わかりました」
電車の速度が落ちていき停止する。
私は二人を連れて実家のある駅へと降りた。




