偉大なる一粒
しばらく考えを巡らせたのち、フランはユニチカに声をかける。
『もしかしたら、あなたが探してる《偉大なる一粒》を探し出せるかもしれません。少しだけ時間を頂けますか?』
彼の言葉にユニチカとジュリアスが顔を見合わせる。
『それは構わんが、どうして人間のお前が
?私が行方不明の者やジュリアスの子息を使っても無理だったんだぞ?どうやって探すのだ?』
ジュリアスもユニチカに同意する。
『フラン様、何か手がかりでも?』
そんな彼女達に頷くとこう切り出した。
『私の父がトレジャーハンターだったと話をしましたね?実は父は昔、金脈を見つけて持ち帰ってきた事がありました。幼い私には価値や凄さはわかりませんでしたが。』
そう言うとユニチカに向き直り話を続ける。
『父は様々な出来事を手帳にまとめてました。その中には《何か他とは違う輝きを放つ金があった。トレジャーハンターとして、またいつか息子とハンティングするためこの場所は荒らさずに置く》とありました。もしかしたら、それが。』
そこまで話すとユニチカが震え出す。
『間違いない、間違いないぞ!それは恐らく《偉大なる一粒》かもしれん。フランよ!そなたの父は今何処に?手帳は?』矢継ぎ早になる質問にフランはユニチカを冷静にさせた。
『落ち着いてください。残念ながら父は数十年前、旅先で病に倒れ亡くなりました。そして看取ってくれた教会の牧師様が父の最後の様子を書いた手紙とあの手帳を私にわざわざ届けてくれました。』
その知らせはユニチカ達にとって、希望の光になった。
『では、その手帳を見れば《偉大なる一粒》場所がわかるのだな?して手帳はあるのか?』
問いかけにフランは頷くと
『一度、帰ることを許していただければ手帳はお持ちします。場所がわかったら、またお返し願いますか?あれは父の形見です。』
『ユニチカ様、許しましょう?そうすれば力も戻りますし。』
ジュリアスの問いかけにユニチカは頷き
サッと右手を降る。
『了解した。森の外まで私の力で送ろう。頼んだぞ。』ユニチカの声が消えると同時に
いつの間にかフランは、森から抜け帰路に着いていた。
そこから一晩かけ自身の店に戻る。
なんの報せもなく戻ったフランに共同経営者のジョセフは驚くが、フランの表情になにも聞けず仕舞いだったと言う。
フランは咄嗟に
『店に出せば、断トツで売れる品を見つけた。明日には交渉してくるから、今日は取り敢えず休ませてくれ。』
そんなことまで言われては、なにも聞けないだろう。
フランは急いで湯を浴び、テーブルにあるパンを急いで胃に押し込めると。
あるものを鞄に入れベッドに潜り込んだ。
明日だ。
明日には全てが報われる。




