ユニチカの提案 フランの記憶
ユニチカが出してきた提案。
正直、あまり乗りたくない自分がいる。
フランが身構えてると
ユニチカはあっさりとこう言った
『私の存在とここであった事をおぬしが死ぬまで黙っていてくれれば、この先の商売の繁栄を約束しよう。』
『へっ?』
私はあまりにも単純な提案に間の抜けた声を発してしまう。
『何を府抜けた顔をしている?ジュリアスが言っていたであろう、おぬしの口の堅さを見込んでこんな簡単な提案にしてるのだぞ?』
思わずジュリアスに視線を送る。
すると彼女がゆっくりと深く頷くのを見て、
この提案に間違いはないと確信した。
ふーっと長く息を吐く
緊張が解れると同時に足の力が抜けて
床に座り込んだ。
そんな私の姿にユニチカが笑いだす。
『おぬし、もしかして。私が無理難題を吹っ掛けてくると思っていたな?あはは。私はそんなに鬼でも悪魔でもない。』
ユニチカが私の足を撫でると足の力がフッと軽くなった。
『あの。その提案は受けます。死ぬまで約束します。受けるついでにお聞きしたいと言うか、お願いと言うか、聞いていただけますか?』
立ち上がり、側にある椅子に座り込んだ。
『うむ。良いだろう。こちらばかりの提案はフェアではないな?なんじゃ言うてみるが良い。私は少し気分が良いからな』
ユニチカも長椅子に腰掛ける。側にジュリアスが座る。
まるでユニチカの側近のように。
『では、お許しを頂けるのであればジュリアスのご子息と行方不明の者を解放していただけますか?貴方は記憶を消せるはずと見受けます。』
ユニチカがゆっくり考えを張り巡らす仕草をする。そんな彼女をジュリアスが緊張な面持ちで見ていた。
するとユニチカが立ち上がりフランの元に来る。
『おぬし、何故私が記憶を消せると読んだ?ジュリアスにも話してない私の力を。』
フランはユニチカの目を見てキッパリとこう告げる。
『思い出したんです。幼き頃、私は貴方に一度会っているのを。そして私の記憶を消したことを。』
ユニチカの目が見開かれ、ジュリアスも驚いていた。
そう。間違いないユニチカの金色の髪と深い翠の瞳を見て、私は思い出した。




