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「Kか……。多分昔の仲間だろうけど、そんな奴いたかしら?香ヶ崎、はそんな登録してなかったわよね。仮にアイツなら、私に隠すわけがないし」
必死に昔の仲間を思い出す。
仲が良かったのは、新道・香ヶ崎・笹川・後輩(深雪にとっては先輩だが)の佐々と安藤だ。
新道は公一に認められており、同じ職場で働いている。
家のロックナンバーも共有しており、出入りも自由。つまり隠す理由がない。
香ヶ崎も理由は違うが隠す必要がない。
仲の良さから考えると笹川だが、アイツとは随分前に手を切った筈だ。
理由は深雪がそう願ったから。
笹川は公一がどんなに説得しても、真っ当な生活に戻る事はなかった。
グループが解散しても足を洗わず、半グレとして色々な犯罪に手を染めている。今ではどこかの組に入ったという噂もある。
そんな奴と交友関係を続けるのは、公一にとって危険すぎる。
加えて笹川は過去の恨みもあってか深雪を敵視しており、公一がいない間も何度も衝突していた。
香ヶ崎とは、また違った意味で犬猿の仲だったのだ。
本当の意味で公一のパートナーになるには、笹川との関係は続けてほしくないと懇願した。
公一自身も思う所があったらしく、結婚する時に奴との縁は切ったのだ。
何より笹川ならばKではない。Sだ。
「あとは私が覚えていない誰かの可能性もあるけど」
かきくけこ
これらから始まる名字の元仲間。
ベッドに背もたれ、通知を見ながら考えていた時だった。
「おーい!バスタオルないけど」
「は、はぁい!」
慌ててスマホを元の場所に置き、バスタオルを持って浴室に向かう。
「ごめんなさい、洗濯しようと思って。洗濯機に入れちゃってたわ」
「サンキュ。次、入るだろ?」
「うん」
リビングに戻り、夕食の後片付けをする。
チームには他にもたくさんの人間がいたのだ。深雪が付き合いのなかった奴だった場合、特定するのは不可能に近い。
もしかしたら、同じチームではない、公一個人の友人である可能性もある。
取り敢えず女ではなかった事は良かったが、隠さなければならない相手である事には変わりない。
公一の判断により付き合いを続けているのだろうが、万が一何かトラブルがあったら大変だ。
そして本音をいうと、どうしてもその存在が引っ掛かってならない。
「次、入って良いよ」
髪の毛を拭きながら、公一が戻ってきた。
とにかく1人でゆっくり考えたかった為、洗い物を中断して浴室へ向かった。




