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「なんか、変だな」
着替えを持って浴室へ消えた深雪を見送り、公一はぽつりと呟いた。
深雪は昔から嘘が下手だ。
感情がすぐに顔に出る。
最近も口には出さないが、何か不満を抱いているのは気付いていた。
その為、ここ何日も必ず土産を買って帰っているし、この前は奮発して指輪もプレゼントした。
だが、なかなか機嫌が治る気配がない。
「プレゼントすれば機嫌治るんじゃなかったのかよ?」
アドバイスをしてくれたのは新道だった。
女は男と違い、不満を蓄積させて爆発する。
そうなったら終わりだから、気付いたらプレゼントをして機嫌をとった方が良いと言っていた。
現に新道も、最近子供が生まれ、嫁の不満が溜まりまくっているのに気付いたらしい。
仕事帰りは必ず土産を買い、家事を代わり、休みの日は嫁に1人きりの時間を与える様にした所、泣いて喜ばれたと体験談を語っていた。
うちには子供はいない。
家事は気付いたら代わる様にはしているが、中々難しい。
1人きりの時間に関しては、逆に1人で退屈だと言われている為、必要なものではないだろう。
「もしかして、子供……?」
そういえばここ何週間かは、中々タイミングがなくてスキンシップをしていない。
もしかしたらそれに不満を抱いているのか、もしくは子供が欲しいと思っているのだろうか。
だが深雪に限って、スキンシップがないからという理由で怒るとは思えない。そこまで性欲は強くない筈だ。
子供に関しても、欲しいという様な言葉を聞いた事もない。
特に避妊をしているわけでもないが、これもタイミングによるだろうが、できないのだ。
「わざわざ検査をしに行くのもな……」
正直いうと、そこまで欲しいと思っているわけでもない。
しかし、もしこれが理由ならば、一度深雪とはきちんと話し合わなければならないだろう。
洗い物を終え、ソファに座る。
その時ガサリと紙を踏んだような音がし、隙間に手を入れる。
「雑誌?なんでこんな場所に」
見た所、ただの女性ファッション誌のようだ。
何故こんな場所に隠す様に置かれているのかと思い、パラパラとページをめくる。
しかしあるページにたどり着いた時、謎が解けた。




