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その頃深雪は、目が覚め、ぼんやりと辺りを見回していた。
寝室のカーテンは開いており、室内には光が射し込んでいる。
頭は妙にスッキリしていた。
「あら……?今何時かしら」
手を伸ばして目覚まし時計を見る。
ディスプレイには11時18分と表示されており、それを見て溜め息を吐く。
「寝坊しちゃったのね」
ベッドからおり、服を着てリビングへ向かう。
案の定公一はもう出掛けており、 キッチンには朝食の皿とコーヒーカップが置かれていた。
「んー。いい天気。あ、他の部屋でも掃除しようかな」
せっかくなので自分の部屋だけではなく、客間にしている4001号室も掃除しよう。
目覚めのコーヒーを煎れてスマホを見ると、メッセージが2件きていた。
1件は公一からで、今日は少し遅くなると書かれている。
もう1件は優からだった。
彼女から連絡があるなんて珍しいなと思いながら内容を読む。
どうやら先日の旅行の話を柊にした所、深雪の連絡先を教えて欲しいと頼まれたらしい。
「柊さん……?あぁ、あの時の」
名前を聞いて思い出した。
確か以前、痴漢にあった際とチンピラに絡まれた時に助けてくれた人だ。
深雪のことを妹に似ていると言っており、辞める時も心配してくれていた。
「私の事をまだ気にかけてくれていたのね」
優との話で思い出しただけかもしれないが、連絡を取りたいと言ってくれたのは嬉しい。
どうしようかなと思ったが、柊に下心がないのはわかっている。
その為、私は構いませんと返答した。




