第二十六話「友として」.1
アルヴァスの集落で、ボクたちは歓迎されていた。
怒涛の勢いでドヘイディアに向かってしまったため、あまりきちんと挨拶をする機会がなかった。今回は、その埋め合わせということだ。
「他のアルヴァスたちも、抵抗運動を開始してくれるの?」
〈父様の話では、そのようにまとまったそうである。もともとアルヴァスは、集落の者以外とはあまり手を取り合ったりはせん。帝国の進駐は、そこまで進んで追ったという証左であろう〉
アルヴァスにも、森に住む者、海辺に住む者、山奥、地下、多種多様。ただ集落間の繋がりが薄いというは、何処も変わらない。
特に帝国都市と近かったルミスの集落だけは、帝国の恩恵と、脅威を、同時に感じていた。
〈アルヴァスの民にも、無為に帝国と戦いたいものばかりではありません。クワハウの友も、どうかそのことをお忘れなきように〉
『大丈夫。君たちの娘、ルミスからも聞いている。クワハウの力は破壊の力にあらず。望むのは、自治独立の自由であると、ボクらもわかっている』
〈アクシャハラの使者よ。ご理解に感謝する〉
ルミスの両親は、クワハウの友の到来に非常に驚いていた。もしもボクらの到着がもっと早ければ、他の集落の説得にかかった時間ももっと短縮できただろう。
アクシャハラ・リアクターを持つボクの存在は、同じクワハウの友でも格が違うようだ。
そのボクが帝国との戦いを望むのなら、彼らも引きこもるわけにはいかないのだと。
『クワハウの力が悪用されないために、尽力しよう』
〈はい。森のアルヴァスの名に懸けて〉
本来なら、他の部族との通信網も構築しないという。自立心が強いのはもちろん、技術の発展を停滞させていたアルヴァスとしては、部族間交流もあまり褒められたものではなかった。
今は、帝国との戦いのために連絡を取り合う必要がある。この後、ボクらのことを他の部族に伝えるらしい。
〈突然旗印のようにされたことで、困惑しておるのかの〉
『ルミス。うん。正直困ってる。ハンターナイトとして名前が売れるのはいいけど、こういう形なのは不服かな』
〈なんぞアクシャハラの力を持っていようと、お主も男というものなのかの。名誉、名声、武力、財産……この宇宙を戦乱に導く者たちを求めるのか〉
『クワハウの力がそう言ったものと誤解されたくないだけだよ』
ガイドーを捕まえられたのなら、ハンターナイトはやめてもいい。アクシャハラ・リアクターのことが解決していなかったら、まだ続けるつもりではある。
数年かかるかと思っていた仕事が数か月程度で終わってしまうのは肩透かしだが、b-Anに帰れるのなら、それに越したことはない。
『ホチャー、明日が正念場だ。レイハガナのことを頼む』
【はい、こちらで完璧にメンテナンスしておきます!】
その日、ボクらは眠りについた。
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