第十七話「出会いと別れと」.2
着地した船の隣。他のパイレーツたちを運び込む傍らで、ボクはガッソーと一緒に座る。
「あのリアクターエネルギーは、同じクロビアン人から受け取ったのは想像通りだ。俺よりもガタイがデカい、同族の中でも畏れられる奴だよ」
『確かに、あいつはデカかった』
「名前はガイドー。帝国と取引を頻繁に行うスペースパイレーツの一つで、帝国からは私掠船許可証を発行された、お墨付きだ」
帝国から許可を得ている――つまりそれだけ実力を認められているというわけだ。
つまり、帝国からの指令を受けて何かを襲うこともある。
もしもアクシャハラ・リアクターの研究員たちが乗った船について情報を得るとすれば、普通のスペースパイレーツではない。
加えて連邦の護衛艦が離脱するような裏取引ができるのも、帝国と繋がりがあってこそ。
『あいつは、父さんたちの船を迷うことなく襲ってきた。かなり詳細な情報を得ていたのは間違いない』
「ふむ。普通のスペースパイレーツなら、連邦の辺境や星のない無恒星領域を基本的に活動領域にする。だがお前が襲われた地点は航路のど真ん中。そんな大胆なことができるクロビアン人は、俺の知る限りガイドーだけだ」
ハンターナイトを目指す時点で、クロビアン人のスペースパイレーツはあらかた調べた。だがその数は非常に多く、全員を探して回って居たら銀河を何周もすることになる。
そんな時間を、少なくとも狙いを絞ることで短縮できた。
『ありがとう。とっても有益な情報になる』
「ダチの名前を喋るだけで感謝されたら、なんとも悲しい友情だよ」
『ところでさ、そのリアクターエネルギーって、どれくらい配られるの?』
今回見ただけでも、マフィアと彼、そして彼の部下たちが持っていた。しかもリアクターコアのレプリカまで持っていた。
あれから十年。全く研究が進んでいないわけじゃない。
「俺も何年ぶりかに会ったあいつから、急に使えるものだからって渡されてな。配布会場に行って渡されたわけじゃないんだ」
『じゃあ、ガッソーが知らないところで、大量のリアクターエネルギーが流通しているかもしれないってこと?』
「ああ。だが、リアクターエネルギーの出所はあいつで間違いない。本人が言っていた。『今俺は、帝国の研究機関に協力して、新型エネルギーの実証実験中だ』ってな」
『それは、帝国内で?』
「いや。連邦内で」
私掠船を任されるほどだ。帝国内で問題を起こすとは考えにく。
当然と言えば当然。ただ、逆に好都合だ。
『つまり、あいつは』『ガイドーは、連邦領内にいるんだね』
手の届く範囲にいる。
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