第十四話「同じ土俵で」.3
――喰らえ!
「いろいろ仕込んであるんだな、そいつは!」
飛んでくるミサイルをこの近距離で避けることはできない。
ガッソーは両腕でミサイルを受け止める。普通のアーマーガンナーなら光学防壁で防がなければいけないが、アクシャハラ・リアクターならそのまま掴んで投げ返すことだって可能になる。
「うっとおしい!」
腕を振れば、三本のミサイルは弾かれて回転しながら壁面へ叩きつけられた。リアクター本体へ続く廊下は頑丈なのか、劣化が少ないのか。ミサイルの爆発程度にはびくともしない。
代わりに爆発が奴の注意を逸らす。
「こんな爆発ごときに……」
『そこだ!』
遺跡の中を、紫電が走る。遺跡に影響を与えないために威力はごく絞っている。それこそ今ガッソーが使えるアクシャハラ・フィールドでも跳ね返せる程度だ。
だからこそミサイルによる牽制が必要になる。
アクハトは強力すぎる分、気を付けるべきことが多いのだ。
【着弾を確認!】
フィールドにぶつかったせいだろう。爆発の煙とフィールドの反発で生じた爆発。二つの爆発で生じた煙が視界を阻む。
動態センサーには、五体満足で動く姿が映った。
『お互いに一撃ずつ。これでお相子だ』
油断せず、ボクは左腕の盾を構えた。
「この……ハンターナイト風情が……」
お互いにアクシャハラ・リアクターを持ち、フィールドで実弾兵器をほぼ無効化する。
その状態で相対すれば、使う武器は限られる。
同じ土俵に立って初めて、ボクはちゃんとした戦士になれたような気がする。
「うぅっ、やるな……これがオリジナルの出力か。貯蔵していた分のエネルギーが一気に吹き飛びやがった」
尻餅をついたガッソーの姿があった。アクハトの出力に耐えられた。
けれど、フィールドは停止している。
『捕獲する。ストリング用意』
【レーダーに反応! 速い!】」
ホチャーからの警告の直後、アクシャハラ・リアクターの反応を捉える。
確かに、バーの客は言っていた。バックパックにコードを繋げたブレードを持つ個体がいた。アクシャハラ・リアクターを利用しているのは、ガッソーだけじゃない。
『フィールド出力増加!』
【防御態勢、反発作用増加!】
直後、複数初の対地ミサイルが直撃した。アクシャハラ・フィールドにめり込む弾頭。わずかに先端が潰れるも、すぐに弾かれて空中で爆発する。
通常の出力であったらフィールドで弾けず、出力が低下していただろう。
そこに叩きつけられる、高速弾頭。遠方に白煙を吐き出すレールガンが見えた。
「ガッソー様、お待たせしました!」
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