表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
36/123

第十二話「遺跡の守護者」.1



 クワハウ人は、いつか訪れる後継者のために、遺跡内に様々な遺物を残すようにした。

 数千年前の文明放棄から始まるクワハウ人の銀河系レベルでの隠居は、いずれ生まれる次世代を慮ってのことだった。

 自分たちが武力と技術で築き上げた大帝国のもろさと、行き着く先の不安定な社会からの脱却。

 けれど、武力が不要になる時代が来るわけではないと、先祖たちもわかっていた。

 だから、ここには放棄したはずの技術がある。


 ――ボクの先祖ってわけじゃないんだけど。

『よくぞ来た、我らの子孫よ。そなたが現れるまで、遺跡内では三百四十四回にわたる不正アクセスを検出した。我らクワハウの尊厳と銀河の未来のために、無粋な闖入者を排除してほしい』


 その三百三十四回というのは、たぶんスペースパイレーツの仕業だろう。アクセスできないのに、そんなにも試行錯誤していたのか。


『この力を使うがいい。忌むべき力が、いつか銀河を救わんことを』


 レイハガナの中にデータがダウンロードされる。アーマーガンナーの構造が若干変化し内部に武装が追加される。アーマーを装着しているのは通常のクワハウ人を想定している。

 そのため、内部に拡張されるのではなく、外部に新たに構築された。


「それ、新しい武器なの?」

『ご先祖様の送りもの。実弾火器みたいだ』


 右腕に弧を描くプレートが追加された。腕部プロテクターのように見えるけれど、そんなものをわざわざ残しておくわけがない。右腕を突き出し、起動コマンドを思考。

 すると、装甲が少しだけ浮き上がり、内側に三連装ミサイルが見えた。

 誘導兵器は搭載されていない。爆発力のある誘導兵器は使い勝手もいい。最大火力はもちろんアクハトに及ぶべくもないけれど、通常のプラズマビームに比べれば威力は高い。


 ――できれば実弾射撃兵装がよかったけど。

「すごいね、外部から入力した兵装データをそのまま再現できるんだ」

『ナノテクだからね。生体融合金属は、データさえあればシステムを構築することは簡単なんだ。ただミサイルには生成用材料が必要になるから、無限ってわけにもいかないけど』


 データ内容を見てみたところ、おそらくは初期型のミサイルだ。アクシャハラ・リアクター開発初期段階のデータでは、まだ質量変換機能に対応したデータではない。


「けど、さすがに爆発音がしたら気づかれちゃうわね。ここまでステルスでやってきたけど」

『このぐらいの奴らなら、多少大勢で来ても問題なさそう』

「おお、言うじゃない。じゃあきっちり守ってね、ナイトくん!」

 ――お姫様になるには持ってるものがいかつすぎるなぁ。


 こういう時、喋れないことがありがたいと思てしまう。


少しでも気に入っていただけたら幸いです。




評価、感想、ブックマーク、どんなものでも大歓迎ですので、お気軽にどうぞ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ