特別観戦室にて
49話目
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一際大きい観戦室に3人の人影が闘技場を見下ろしていた。
「いよいよだな、負けた時の言い訳は考えてあるか?」
1人目はこの国最強の錬金術師グラトニー・シンファ
「どうして僕が君の言い訳を考えなきゃいけないんだい?」
2人目はこの国の勇者アルフレッド
「はぁ…お主らもうすぐ客が来るんだ少し静かにしておれ」
3人目はこの国の王ザール・レスト
「あぁ、悪いついな」
「申し訳ありませんつい」
と、全く悪びれない2人にザールは何度目になるか分からないため息をついた。
「はぁ…大丈夫かのぅ」
トントン
「お、噂をすればって奴か?客人が来たようだぜ」
そう言われザール王達は開く扉に目をやった。
「ザール連れてきたやったぞ!」
そこに現れたのはこの国の賢者マロンそしてその後ろに全身を黒い鎧に包んでいる者もう1人は白いローブを着ている女の子そして最後に恐らくこの中で1番位の高い初老の男性の3人だ。
するとマロンについて来た3人の内の初老の男性が前へでてザール王と握手を交わした。
「あぁ、久しぶりだなレスリック学園の方は順調か?」
「久しぶりだなザール王お陰様で学園の方は順調だよ」
とレスリックと呼ばれた男は言った。
「お久しぶりですザール王様」
そして黒騎士と呼ばれた男もそう言って一礼をした。
「そう言えば白騎士の紹介をしてませんでしたな…白騎士」
そして白騎士と呼ばれた少女はザール王の前にでて
「白騎士……」
と、一言だけ言った。
「……すまんな白騎士はいつもこうなんだ」
白騎士の自己紹介に多少苦笑いを浮かべたレスリックはすぐさまフォローを入れた。
「あぁ、構わんよお主の護衛についてるということは実力には問題なのだろう?」
「あぁ、それは私が保証しよう」
「なら問題ない…さて次はこちらの番だな」
ザール王が言うとすぐさまアルフレッドが前へいき
「初めまして、私はこの国の勇者アルフレッドと申します」
勇者と聞いた瞬間レスリックは興味深そうにアルフレッドを見た。
「ほう、貴方がこの国の勇者様ですか…私の国にも勇者はいますがとてもアルフレッド様とは似てもにつきませんな…ではそちらの女の子は」
「うむ我こそはこの国の賢者マロン様じゃ!」
「やはりか…この国の賢者はとても若いと噂になっていたからな…それでもう一人は?まさか」
「俺はグラトニー・シンファ一応この国最強の錬金術師ってので通ってる」
それを聞いたレスリックは今までで1番興味深そうにグラトニーを見ていた。
「ほう!あなたが噂の…錬金術と言う非戦闘職でありながらも最強の名を手に入れた…」
「あぁ、そう言うのは良いからよ」
このまま話させると長くなると思ったグラトニーは無理やり話を終わらせた。
実際このままレスリックに話をさせていたら長々と話をされることになったのだが…
「さて立ち話はこれぐらいにしてそろそろ席につこう、時期に試合も始まるようだからな」
「そうだな私もその試合が楽しみだよ…因みに1試合目は誰と誰が戦うんだ?」
そう言うとグラトニーはBブロックのトーナメント表をザール王とレスリックに手渡した。
「1試合目はアリスVS大悟とな?」
「アリスってのが俺の弟子で」
「大悟が僕の弟子です」
それを聞いたレスリックとても嬉しそうに
「なんと!?こんなに早く勇者の戦いが見れるのか!」
と、大人気もなくはしゃいでいた。
「おいおい勇者だけじゃなくて俺の弟子すげぇんだぞ」
「そ、そうだったな…でもいくらあの最強の錬金術師の弟子と言っても…」
少しブツブツとレスリックは言っていたがまぁ仕方ないだろう。
一般的に錬金術師は前に出て戦うということをしない。
何故なら様々な職業と比べてステータスが圧倒的に低いからだ。
それがたかが数ヶ月の練習でしかも相手は勇者だ。
「まぁ基本的に錬金術師は戦えねぇからな…でも俺たちはちげぇって事を見せてやるから楽しみにしてな」
そう言ってグラトニーは不敵に笑う。
そしてそれから少々世間話をした後突然客席に大きな歓声が響いた。
「お、とうとう始まるな」
ザール王がそう言うと闘技場に2人の男女が現れた。
「ほうあれが…で、どっちがどっちだ?」
「男の方が僕の弟子で名を大悟と言います」
「大悟か、という事はもう一方の美しい女性の方が」
「あぁ、俺の弟子で名前はアリスだ」
「アリスか…なぁ?本当に大丈夫なのか?」
レスリックが言う大丈夫かとはもちろんアリスの安全だ。
確かにアリスの見た目は可憐な美少女でありとても戦えるとは思えない。
だがその可憐な見た目とは裏腹に体の一部を武器にして戦ったりすごい速度で殴ってきたりと見た目では想像出来ないことをして来るとここにいるグラトニーだけは知っている。
「ん…?」
「どうした白騎士」
会場を見つめていた白騎士が突然顔を傾げた。
「あのアリスって子本当に勝つ気ある?」
「それはどういう意味だ?」
「これ見て」
そう言うと白騎士は手のひらサイズの結晶を取り出しそれをレスリックに見せた。
それを見たザール王はレスリックに結晶の正体を問いただす。
「レスリック、なんだそれは?」
「あぁこれは、この白騎士が作り上げた簡易にだが相手を鑑定できる結晶石だよ」
「ほう!そんな物があるのか!」
「と言ってもまだこれは試作品で相手の名前とレベルしか分からないのだがね」
そう言いながらレスリックは結晶を覗き込むと
アリス
Lv1
と、表示された。
「ん…?白騎士よこれは本当に正常か?」
「うん正常…もう1人の方を見てみて」
そう言われ今度は大悟の方に結晶を向けてまた覗き込んだ。
大悟
Lv30
「アルフレッド殿に伺いたいのだが大悟のレベルは分かるか?」
「大悟君のレベルは確か30前後のはずです」
「ふむ…そうか」
アルフレッドの答えにレスリックは結晶石の故障ではないと判断した。
(つまりあのアリスという少女はレベル1でレベル30の勇者と戦うということか?…そんなの無茶もすぎる!)
「白騎士、レスリック様…レベルだけで相手を判断するのはあまりオススメしません」
するといきなり黒騎士がおかしな事を言い始めた。
「どういう意味だ?」
「あのアリスという少女私が見る限りあの勇者と同等以上の力はあると思います」
そう黒騎士に言われたレスリックはますます意味がわからなくなり白騎士は
「私の作った結晶石にケチつけるの?」
と、怒りをあらわにしている。
「いや、別に白騎士の結晶石にケチをつけるつもりは無いただレベルだけで相手が強い弱いを決めつけるのは良くない…あくまでレベルは強さを見極める材料でしか無い」
「「???」」
「うーんなんと言えばいいのか…例えば2匹のゴブリンがいるとする、片方はレベル30でもう片方は1だどっちが強い?」
「そんなのレベル30のゴブリンに決まってる」
「そうだ…だがレベル1の方にレベル30には無い特別なスキルがあったら?」
「それは…必ずしもレベル30の方が強いとは言えない、けどそれが何?まさかあのアリスって子はその特別なスキルでも持ってるって事?」
「いや、そこまでは分からない…だがそういう例外もあるという事だ…」
「確かにそういう事もあるかもしれない…でも私にはあの子がそんなに強いとは思えない」
黒騎士の説明を受けた白騎士だがそれでもまだ不満があるようだ。
「とりあえず強いか弱いかはこの試合を見て決めな…まぁ結果は見えてるけどな」
「グラトニーの言う通りだ…私もこの目で見るは初めてだでいよいよ見れるかと思うと年甲斐もなくワクワクしてしまう」
「分かった…この国最強の錬金術師の弟子の力…どれほどか見極める」
「僕の弟子の大吾も忘れないでね?」
「うむ、分かっておるわ…アルフレッドの弟子対グラトニーの弟子…どんな試合になるのか楽しみじゃ」
そう言って笑うザール王の顔は純粋な子供の笑顔のようだった。
いよいよ学園というワードが出てきました!
異世界物で学園はテンプレですよね?((o(。>ω<。)o))ワクワク




