↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/56

夏菜の過去2

47話目〜!

今回は少し長めです。


「…姉さん今なんて言った?」

「いやだからあと2ヶ月ぐらいで俺死ぬわ」

「死ぬってどうゆう事だっうぅ!?」

直人が驚きの余り大声をだそうとしたがそこを夏菜は素早く口を抑えた。



「だから少し落ち着けって…愛花が起きたらどうすんだ、あまり聞かれたくねぇんだよ」

そう言いながら抑えていた口を離し夏菜は1枚の紙を2人に見せた。



「これは…病院の診断結果ですか?」

「あぁ、医者によると結構やばいらしい」

「…いつから?」

少し冷静さを取り戻した直人は夏菜に聞いた。


「1年前ぐらいからだ…そん時から治療は受けてたんだが」

「治らなかったんですね…」

「そういう事だ」


「愛花には…」

「絶対に言うな…あいつには俺が他の国へ旅に出たとでも言っておけ」

そう言うと話は終わりだとばかりに席を立ち自分の部屋に帰ろうとしたが


「ちょっと待って夏菜さん」

それを結花が止めた。

「なんだよ結花」


「本当にそれでいいんですか?」

「何がだ…っ!?」

そう言うといきなり結花は夏菜に向かい蹴りを放った。

だが夏菜はそれに対して何も行動できずに棒立ちでいた。


「前の夏菜さんだったら不意打ちだろうと防げたのに……もう本当に治らないんですね?」

「…あぁもう無理だ」


「夏菜さん愛花にも本当の事を言うべきだと思います」

「何度も言わせんな愛花には言わない」

「隠し通せると思いますか?」

「隠し通す」

「いいえ絶対に無理です」

「「……」」


と、お互い一歩も譲らず話していると…ガラガラと扉の開く音がなり振り向くとそこには。

「…ねぇ今のホント?」

目元にうっすらと涙を浮かべた愛花が立っていた。


「「…愛花」」

「ねぇ今のホント?夏菜が死ぬって…ホントなの!?」

と、愛花は取り乱して言った。

「あ、愛花少し落ち着けっ…」

「こんなの落ち着けるわけないでしょ!?」


取り乱した愛花の様子を見て結花は隠せないと思い愛花に本当のことを言った。

「…愛花の言う通り夏菜さんは死ぬわ」

「っ!結花!!!」


「やっぱり…」

「愛花待て話を…」

愛花を落ち着かせようと夏菜は愛花に近づくが…

「来ないで!」

「っ!」


「夏菜、私に嘘つこうとしたでしょ!」

「待て!愛花!俺の話を…」

「うるさい!夏菜なんてもう嫌い!」

「愛花!!!」


そう言うと愛花は走って自分の部屋へ戻って行った。

「愛花…」

「とりあえず今日のところは寝ましょう…少し考える時間が必要です夏菜さんにも私達にも」



そう言うと結花ほ自分の部屋へ戻って行き直人もそれに続くように部屋を出た。

1人残った夏菜は

「クソ…どうすりゃいいんだよこれ」

と、小さく口にした。





そして翌日

まだ日が登ってまもない時刻に1人家を出る者がいた。

「もう夏菜なんて知らない…」

そう言って愛花は1人家を出た。


だが愛花にはこの時間に頼れる宛などあるはずもなく近くの商店街をさ迷っていた。

するとそこに1人の女の人が話をかけてきた。

「あら?愛花ちゃん?」

「貴女は…マリアさん?」


話をかけてきたのはよくうちに遊びに来てくれる修道服を着たマリアだった。

「どうしてマリアさんが?」

「どうしてって近くに私の教会があるからよ?貴方こそどうしてこんな所に?」

「えっとそれは……」


逆に理由を聞かれてしまい困ってしまう。

それを見たマリアは

「…なんか訳ありみたいね?とりあえず教会に来なさいそこで話を聞くわ」

「え?ちょっと!マリアさん!」


そう言うとマリアは愛花の手を引き教会に向かった。




「結花!愛花が居ねぇって!」

「えぇ今朝愛花の様子を見ようと思ったらもう既に…」

「クソ!探してくる!」

「夏菜さん待って」

そう言うと夏菜は急いで家を出ようとするが結花はそれを止めた。


「あの子の場所ならもう分かってます」

「っ!どこだ!」

「マリアさんの教会だそうです今さっきマリアさんから連絡がありました」


「マリアの所か…分かった行ってく…」

「姉さん今は辞めといた方が良いよ」

「何でだよ!?」

「昨日のこともあるし姉さんは家で大人しくしてた方がいいと思う」


「…」

薄々昨日の事のせいで愛花が家を出たとは思っていた。

そのせいもあって直人の言う言葉が胸に刺さる。


「とりあえずマリアさんにはご迷惑をおかけしますが少しの間だけ愛花をお願いする事にしました」

「一応僕と結花で様子を見に行ってくるけど姉さんはここで大人しくしててね」

「っ…あぁ分かった」

「うん…じゃあ僕達はマリアさんの所へ行ってくるから」

そう言って直人達は家を出て愛花のいる教会へ向かった。





「これが5歳の時の夏菜ちゃんでこっちは8歳の時の夏菜ちゃんよ♪どれも可愛いでしょ!」

「うわー♪夏菜ちっちゃい!」

何故このような状態になっているかと言うとあの後愛花とマリアは教会に行きこうなった原因を全て話した。それを聞いたマリアはいきなり部屋を出て言った思ったら分厚いアルバムを持ってきて昔話をしだした。


最初は愛花もいきなり始まった昔話に困惑したが写真の内容が夏菜だと知ると途端に食いつきそして今の状態になる。


「ねぇマリアさんこれは?この写真は?」

「あぁ、それはねジャンケンで最後のお菓子を取られて泣いている夏菜ちゃんね」

「え嘘!あの夏菜が!?」

「うふふ♪そうよ〜夏菜ちゃんも昔はこんなんだったのよ♪」


楽しそうに話を聞く愛花を見てマリアはやはりと思った。

「ねぇ愛花ちゃん?」

「なんですか?」

「夏菜ちゃんのこと好きでしょ?」



「ブッ!なっ!?何言ってるんですか!?」

「あらあらこれは図星かしら?」

明らかに顔を赤くして動揺している愛花を見てマリアの心の中にあった疑惑は確信に変わる。



「別に良いのよ〜♪そうよね〜夏菜って女の子なのにすごくカッコイイものね〜♪」

「それは……はい」

「だったら尚更こんな所で油を売ってる場合じゃないんじゃない?」


「え…?」

「あなたのその気持ちちゃんと夏菜に伝えた方が良いわよ…手遅れになる前に」

先程とは全く違うマリアの様子にたじろぐ愛花だがそれでも必死に言い返そうとする。


「でも!私たち女の子同士だし…」

「そうね、でも好きなんでしょ?」

「…昨日だって夏菜に酷いことを言っちゃったし」

「でもそれは本心じゃないんでしょ?」

「本心じゃないです!私は夏菜のことが大好きなの!!昨日だって本当はあんなこと言うつもりじゃ…」

「だったらそれを素直に言えばいいのよ」

「でも…」


なかなか煮え切らない愛花にマリアは耳を貸せとジェスチャーをしてそのまま何かを喋った。

「…え?」

「夏菜と仲直りができる魔法の言葉♪」

「さっきのがですか?」

「えぇ♪そんなありふれた言葉って思うかもしれないけどこれ結構効くのよ?」


そうマリアは微笑んで言った。

だが愛花にはその笑顔にものすごい説得力を感じた。

もしかしたら仲直りできるかも…愛花の心の中に光が差し込んだ。


「さてあとは…」

ピッホッパ…プルプルプル

「マリアさん誰に電話してるんです?」

「うふふ♪」


その笑顔を見て愛花はマリアが誰に電話をしているのか直ぐに察知した。

そしてそこからの愛花の行動は早くマリアの持っている携帯めがけて手を伸ばすがマリアはそれを楽々と避ける。


「マリアさん!誰に電話してるんですか!?」

愛花はそう叫びながら携帯を取ろうとするがマリアまたそれを避ける。

「うふふ♪誰でしょうね〜?」

「はぁ…はぁなんで…捕まらないの…はぁ」


なかなか捕まらないマリアに若干の驚きを覚えながらも頑張って捕まえようとするのだが…残念ながら少し遅かったようで。

「あ、もしもし?うん私…え?な〜んだ…分かった」


と、どうやら電話に出たらしいのだが何故かすぐに切ってしまう。

「愛花ちゃんどうやら私が電話をする必要無かったみたいね?」

「え?どう言う…」


トントン

「ふふ♪どうやら来たみたいね?」

「え?」

「開いてるから入ってらっしゃい〜!」

マリアがそう言うと玄関の扉が開き現れたのはやはり夏菜だった。

そして夏菜と愛花の目が合うと…


「……」

「……」

このように気まずい空気が流れる。

「じゃあ私は飲み物取ってくるから2人でお話でもしててね〜♪」


「なっ!?おいマリア!」

「ちょっとマリアさん!?」

唯一の希望であったマリアが早々に離脱してしまい思わず声が出る2人。そしてその後もしばし沈黙が続いたがとうとう夏菜が破った。


「な、なぁ…その…黙ってて悪かった」

「え…なんで夏菜が謝るの…悪いのは全部俺なのに!」

「いや、そんなことは…」

「そんなことあるよ!…あの日俺は夏菜が死ぬって聞いて頭が真っ白になって夏菜がつこうとしてたあの嘘も俺を悲しませないための嘘だって知ってたのに…」


「愛花…」

「俺は!!!…俺は夏菜の事が大好きで…いつも俺の面倒を見てくれるし相談にも乗ってくれた…それに一緒に買い物だって行ったし本当に…本当に夏菜と一緒にいるのが楽しかった!」

そう言って愛花は頬に涙を垂らした。


「なんで…なんで死んじゃうの!!なつなぁぁぁ!!!」

「っ!」

「もっと夏菜と居たかったのに!もっと夏菜と喋りたかったのに!もっともっと…夏菜に格闘技教えて欲しかった!」

「……悪い」


夏菜は涙を流している愛花に近づき優しく抱き寄せた。

「うわぁぁぁぁん!!!」

それをきっかけに愛花は思いっきり涙を流し泣き叫んだのだった。



「…どうやら私が間に入る必要無かったみたいね♪」

夏菜と愛花のやり取りを陰ながら見ていたマリアはそう嬉しそうに言った。







「さて無事2人とも仲直りしたしそろそろお迎えが来る頃かしら?」

そう言うとまた扉を叩く音が聞こえた。

急いでマリアは玄関に向かい扉を開けた。

「いらっしゃい結花さん直人さん」


「お母さん…お父さん」

「愛花…それに夏菜さん」

「姉さんなんで…」

「悪い二人とも出てきちまった」

と、少しバツが悪そうに夏菜が

「お父さん!お母さん!心配かけてごめんなさい!」

2人の前まで行き頭を下げる愛花。



それを見た2人は

「…仲直りは出来たみたいね」

「そうみたいだね…良かった」

「はい二人共前みたいにラブラブですよ♪」


「ちょ!マリアさん!?」

「あらあら〜♪愛花ったらもうそういうお年頃なのかしら?」

「お母さんまで!」


そう言って少し世間話をしたあと愛花達は帰ることになった。

「それではマリアさん愛花がお世話になりました」

「マリアさん今度また何かあった時は言ってください力になります」

「マリアさん話を聞いてくれてありがとう!…夏菜行こう?」


そう言って教会を後にしようとするが夏菜は

「悪い先に帰っててくれ俺はまだマリアと話がある」

「……夏菜」

「安心しろただの世間話するだけだからよ」

そう言うと夏菜は少し心配そうに

「うん…ちゃんと帰ってきてね?」


そう言って愛花達は歩き出した。

そしてそれを見送ったあとマリアと夏菜は教会の中へ再び戻った。



「さて()()()を聞かせてもらいましょうか?」

「マリア…元()()の最後の願いだ…聞いてくれねぇか?」

夏菜が同期と言った瞬間マリアの目付きが変わった。


「…一応聞くわ」

「俺が死んだ後お前のその()()()を使って愛花から俺に関す記憶を消してくれないか?」

「…自分が何言ってるか分かってる?」

「あぁ…でもさっきの愛花を見て確信した」


「何を…」

「恐らく…いや、絶対と言っていいほどあいつは俺が死んだら悲しむ…それこそこの先ずっと引きずる」

「そんなの…」


分からない…とマリアは否定出来ない、何故なら愛花は夏菜のことを恋愛対象として見てる、それは先程愛花と話した時に確信した。

そしてもし自分の好きな人に二度と会えなくなってしまったら…しかも中学生の女の子が…だ。


「難しいと思う…」

「だろ?だったらいっその事その悲しむ原因を忘れさせればいいんじゃねぇかなって」

「だからって!…それじゃああの子の気持ちはどうなるの!?あの子は夏菜のことが!」

「好きなんだろ?友達とかそんなんじゃなくて結婚したいとかそういう意味で」


「…知ってたの?」

「そこまで鈍感じゃねぇよ」

「それを知っててあの子の記憶を消すって言うのね?」

「あぁ」

そして2人はそこから無言でお互いを見る。


「はぁ分かった…同期のよしみであなたの願い叶えてあげる」

「…悪いなこんな訳やらせちまって」

「今更ね…ついでにあの子の自分の事を俺って言うくせも直しておいてあげる…流石にあれは無いわ」

「はは♪確かにな」


「……」

「……」

「夏菜これ死ぬまで肌身離さず持ってなさい」

そう言ってマリアが投げたのは

「メガネ?なんでメガネなんか」

「良いから絶対に肌身離さず持ってるのよ」

「分かったよ……じゃあそろそろ行くわ」

貰ったメガネをかけて夏菜は言った。


「えぇ…じゃあね……夏菜」

するといきなり教会を出ようとした夏菜をマリアは止めたた。

「夏菜…今まで楽しかったわ」

そう夏菜は

「おう」

と、一言だけ言って今度こそ帰って行った。




そしてそれからちょうど2ヶ月…窓目夏菜はこの世を去ったそしてその日の夜一日中泣いて疲れて寝てしまった愛花の横に1人の人影が立っていた。

「ごめんね…愛花ちゃん」

そう言って愛花の頭に手を優しく乗せた。

同じく結花と直人にも頭に手を乗せた後人影は姿を消した。


そして翌日窓目家の記憶に夏菜と言う人間は消えてしまった

次回!やっと模擬戦の続きです!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。