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慈愛の首飾り

37話目♪

もうアリスと黒龍のイチャイチャが止まらない!

待機部屋にクラスの全員が集まり数分後お城の騎士さんが模擬戦の開催時間を教えに来てくれた、どうやら1時間後に開催するらしい。

そしてその頃中村は…

「はぁ…終わりました…」

絶望していた…理由はもちろんあのトーナメント表だ。


『模擬戦Bブロックトーナメント表』


第一試合 アリスVS大吾


第二試合 黒龍VS吉村


第三試合 中村VSグラトニー・シンファ


「…はぁ、もう無理です…一回戦敗退です…」

「ま、まぁ、やって見なきゃ分かんないし…」

そんな様子を見て信は中村を慰めたが…

「グラトニーさんに勝てると思います?」

「……」

信は何も言えなかった…それはグラトニーがどれぐらい強いのか知っているからこその無言だった。

「でもよぉ、グラトニーさんってそんなに強いのか?」

そう大吾言うと中村は…

「僕は実際に見た訳じゃありませんがマロンさんからきいた事はあります…正直バケモノだそうです、あのマロンさんがそう言うんですよ?大吾もマロンさんの強さなら知ってるでしょ?」

「あぁ、あのマロンさんが言うのか…」

「てかグラトニーさんの事なら信がよく知ってるんじゃ?」

そう言うと2人は僕を見た。

「そうだなぁ…大吾が使う『勇気』ってあるでしょ?」

『勇気』とは自分を強化したり武器を強化したりできる

勇者のみが使える技だ。

「あぁ、その『勇気』がどうした?」

「師匠は素の状態で『勇気』を纏った大吾よりも速いし力も強い…」

そしてそれを聞いた大吾は…

「…マジで?」

「マジで」

「……中村、お前の事は忘れない」

「勝手に殺さないでください…一応やれるだけやってみますよ…」

「おう、まぁ頑張れ」

「ファイト〜」



そして何やかんや話しているうちに1時間が立ちお城の騎士さんが待機部屋に来た。

「ではこれから皆様には模擬戦をやっていただく訳ですがその前に…皆さんこれを首におかけください」

そう言って騎士さんから渡されたのは女の人が彫ってあるペンダントだった。

「これは?」

「これは『慈愛の首飾り』と言って慈愛の女神『ヴィーナス』様の加護が込められた首飾りです」

なるほど…じゃあこの彫ってある女の人がヴィーナス様っていう女神様かな?

「それでその『慈愛の首飾り』って言うのはどんなものなんですか?」

「はい、これは簡単に言えば1度だけ自分の死を肩代わりしてくれるという物です」



なるほど、よくラノベとかでも使われるあれか。

するとそれ聞いた花満さんが

「そんな強力な物があるならわざわざ私たちを呼ばなくても魔王に勝てるんじゃあないですか?」

と、言った。

まぁ普通に考えたらそうなるよね…でもこういうのってだいたい何かしらの制限があるんだよねぇ…

「残念だが簡単には行かねぇだよ」

「っ!貴方は…グラトニー様!」

するといつ来たのかそこには僕の師匠が立っていた…

「師匠…いつ来たの…」

「あ?そりゃ俺達にはこ(・)れ(・)があるだろ?」

そう言って師匠がこっちに投げたのは転移結晶だった。

「なるほど…てかいくら転移結晶を作れるとはいえ高価な物には変わりないんだからそんなにばんばん使わないでよ…」

「はは♪すまんすまん♪」

「はぁ…それでさっきの話の続きなんだけど…」

恐らくこのまま師匠に何か言っても無駄だと思うので僕はさっき師匠が言っていた意味を聞くことにした。

「まぁなんで簡単に行かねぇかというとその『慈愛の首飾り』は『聖域』でしか効果を発しねぇんだよ」

聖域?…また僕の知らない言葉が出てきたな。

「聖域って?」

「聖域つぅのは女神が自分の力をほんの少しだけ分け与えた場所のことを言うんだよ」



へぇーつまりこの慈愛の首飾りは女神様が力を与えた場所…聖域でしか効果を発しない…つまり仮に聖域以外でこれを付けて死んだとしても身代わりになることは無いって事か…

「その聖域ってここしかないの?」

「俺も詳しくは知らんが聖域は国に1つはあるって聞いたことあるな…」

「そうなんだ…」

「それでだ…この国の聖域はすぐそこ、修練所…いや闘技場にある」

そう言って師匠が指を指した方向を見てみると…



「うわぁー」

そこには昨日とは比べ物にならないぐらいに大きくなっていた修練…闘技場の姿があった。

そしてそれを見た大吾は…

「すげぇ…マジで大きくなってる…」

とは本気で驚いていいた。

今の闘技場がだいたいどれぐらい大きくなっているかというと…

修練所の大きさがだいたい学校の体育館よりも少し大きいぐらいだ、それに比べて今の闘技場は東京ドームぐらいの大きさになっている。

すると大きくなった闘技場を見ていた中村がなにかに気づいた。

「ん?グラトニーさん、もしかしてあの壁にある女の石像が女神様の像ですか?」

中村が指さす先には確かに女の人の像があった。

「あぁ、あれが『慈愛の女神ヴィーナス』だ…まぁ本当にあの姿なのかは知らねぇけどな」

と、言った。

けどもし本当に女神様が居てあんな姿をしてたらきっと凄いことになるだろうな…主に男子が。

腰まである長い髪に、出るところは出て引っ込むところは引っ込んでる、そして手を重ねてなにかに祈っている姿はまさに女神にふさわしい姿だと思う…

「アリス…」

「っ!?な、何かな!?」

やばい…また他の女の子に見とれてしまった、これじゃあまた黒龍になんか言われる…そう思っていたアリスだが

黒龍はアリス予想を裏切った行動をとった、それは…


ムギュッ


「っ!…黒龍?」

なんと前から黒龍が抱きついてきた、そしてそのまま黒龍は耳元で…

「アリス…我はもう別にアリスが他の女に見とれようが構わんし、我以外の嫁を増やそうが一向に構わん…」

「……」

僕は黒龍の言葉を黙って聞いた。

「ただし…我がアリスの一番と言うのは絶対に譲らん、

もし仮に我よりも美しい者がアリスの嫁になったら我は

そいつよりも美しくなろう」

「……」

「もし我よりも強い者がアリス嫁になったら我はそれよりも強くなろう」

そして黒龍はそう言うと僕の耳元から離れ今度は僕の顔を見つめた。

「そしてもし…我よりもアリスへ愛を捧げる者が居るならば我はそいつよりもアリスに愛を捧げよう…アリス…お前を愛している…とな」

そう言って黒龍少し恥ずかしそうに顔を赤らめならが微笑んだ。

それに対し僕は…

「う、うん…ありがとう…」

これしか言えなかった…

いやだってしょうがないじゃん!?

急にどうしたの黒竜!?危なかったよ!この場に他のみんながいなかったらマジで襲ってたからね!?…もう本当にやばい…このままだと黒龍への愛で僕が爆発する…

そしてしばらく黒龍と見つめ合うこと数秒…

「ゴホン!…あーもうすぐAブロックの試合が始まるので…そのー…」

騎士さんが申し訳なさそうに言ってくれた。

「あ!…す、すいません!」

「い、いえ…ではまずAブロックの試合から始めますので今から呼ぶ出場者は控え室までお願いします…」

そう言われ名前を呼ばれたのは以下の8名


Aブロック


第一試合 愛花VS大下


第二試合 花満VS末岡


第三試合 田中VS北島


第四試合 木下VS山村



「では今呼ばれた方は控え室へご案内しますので私についてきてください」

そして騎士さんに名前を呼ばれた者達は。

「花満ちゃん、愛花ちゃん頑張ってね!」

「「うん!ありがとう!」」

「田中!負けるんじゃねぇぞ!」

「おう!当たり前だよ!」

「大下、てめぇも負けんなよ」

「当たり前だ、負けたら吉村の奴にどやされる…」

と、仲間たちに様々な声援を送られながら部屋を出ていった。





いよいよ模擬戦が始まる…


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