↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
28/165

石塚の姉7

 シャイな人の次はシリアスか。彼女の通うミッション系の大学では、当たり障りのない人の評価はそうなるのか。 

「それで肝心な事を聞きたいんですけれど。石塚は今どこに居るかご存じないんですか」

「そうね、居場所は分かっているけど如何《どう》しているかは解らないの」

 ハア? 言ってることが良く解らん。

「何《なん》ですかそれは、じゃあ何処に居るんです」

「丹波の山奥の旅館」

「いつから?」

「夏休みに入ってから、越村さんが槍ヶ岳の山荘に行ってからプィと出掛けてそのままなの」

「帰ってこないんですか」

「心配はしていないけど、留年されると矢張り手広く商売をして世間体があるから家族は困ってるの」

 いったい石塚は家族から愛されいるのか、少なくとも目の前に居る人は例外として両親とお兄さんはどう考えているのか。

「それでお母さんは上がってもらいなさいとぼくを引き留めたのは」

「弟について聞きたいからでしょう」

「そう言われても、昨日まで穂高に居て何も知りませんよ」

「だから母もあなたも弟のことでは双方が持て余して困るでしょう。それで此処へあなたを連れ出したのよ」

 父親と長男は会ってない。母親は顔見知り程度で、どのように認識しているか知るには絶好のチャンスなのに。それを言えば沙苗さんも越村のことを弟から聞いた範囲でしか知らない。会って話をしても雲を掴むようなものだと解った。越村には石塚家の人々は目の前に居る沙苗さん以外はさっぱり判らない。お母さんだけでも見知っていれば、取り敢えず卒業後に仕事がなければ何とかしてくれそうだ。

「それで家族は石塚をどう思ってるんです」

 此の人からでも石塚が家族の中で置かれている立場を知っておきたい。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。