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ある神官の成長日誌 〜ジュール編〜 05
「で、筋肉と神経の修復に移行する。外からは見えませんでしたが、神経の修復は、繊細な作業なのでしょうね?」
「あれは、ワシでも緊張する作業じゃ」
ガロンは、自らの指先を見ながら、しみじみと呟いた。
「細工師として、腕を上げていて、本当に良かったと思うぞ」
「細工師? どういうことです?」
ガロンは苦笑しながら、続けた。
「理屈はわからんが、あの分割回復魔法、種族差のみならず、器用さにも左右されるでな。同じドワーフでも、癒やしの光の太さには、驚くほど差がある」
ガロンの発言に、バルナスは目をむいた。
「神聖魔法を研究して記された書物のどこにも、ガロン師の証言は、載っていませんでしたよ?!」
「見せたほうが早いかの?」
ガロンが答えた。
「その前に、おさらいじゃ。ジュール、創世神話は知っておるか?」
「創世神話ですか?」
ジュールは答えた。
「“偉大なるひとつ”もしくは“万物の始祖”と呼ばれた巨人が死に、この世界が始まった……」
「そう。それじゃ。ワシら神官は、神様から御力を借りられなければ、ただの人じゃからの? そもそも、神様というのはだな……」
ガロンの長い話が始まった。
ジュールは、両手を太ももの上に置き、真剣な表情で聞いている。




