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ある神官の成長日誌 〜ジュール編〜  作者: くらま
4.フォースを、魔改造しよう。
29/36

ある神官の成長日誌 〜ジュール編〜 29

「いきますっ」

 ジュールが突っ込んだ。疾走の勢いを剣にのせ、全力の一撃を叩き込んだ。


 ガイーン。ジュールの剣が弾かれる。ジュールは動きに逆らわず、その場で1回転した。回転の勢いを利用して、2撃目を叩き込む。


 キンッ。こんども剣が弾かれる。



 数回撃ち込ませた後、レイブンが反撃に移った。剣を巻き込むように叩きつけ、ジュールの剣を飛ばす。次の瞬間、レイブンの剣先がジュールの喉元に突き付けられていた。


「勝負あり。勝者、レイブン!」

 ガロンの宣言に、見ていた連中から、悲鳴が上がった。彼らはジュールの勝利に賭けていたのだ。バルナスが嬉々として、掛け金を回収していた。


「ま、こんなもんだな。いまの自分のレベル、知りたいか?」

 レイブンの軽口に、ジュールはキッと睨みつけた。

「教えて下さい!」


「いまのジュールだと、街中でゴロツキ相手なら、なんとかなるレベルだな」

 レイブンの分析が続く。

「相手は、素手なら……3人。ナイフ持ってたら……2人。剣を持ってたら……負けるな」


「私(わたくし)、バルナス様の護衛なのに……」

 ジュールは凹んでいた。


「あのなあ……」

 レイブンは呆れていた。

「オレも、ガロンのおっさんもいるんだぞ? オレらが抜かれるなんてことは、まず無いぞ」

「お二人のことは、信じています! それでも、私(わたくし)が強くならないと、いけないんですっ!」


 レイブンは肩をすくめていた。

「それなら、やり方を変えてみな」

「やり方を……変える?」

 パチクリ。


「まず、剣は……抜き打ち一本にする。抜き打ちなら、剣速が上がるからな」

「抜き打ち……」


「で、剣は最後の手段と割り切る」

「はいっ?!」


「お前には、気合弾の魔法 (フォース)があるだろ? あれを牽制として使えば、相手が近寄れなくなるんじゃねぇの?」


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