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ある神官の成長日誌 〜ジュール編〜  作者: くらま
3.ヒール、魔改造プラン?!
19/36

ある神官の成長日誌 〜ジュール編〜 19

「では、力技……というのは?」

「切り傷に対する、分割回復魔法(ヒール)と違い、骨折や捻挫に対する通常回復魔法(ヒール)は、患部が見えんからの。完治するまで、神の御力を注ぎ続ける必要がある。だから、力技じゃ」

 ガロンの説明を受け、ジュールが考えこんでいる。他の3人は、そんなジュールの様子を見守っている。





「ガロン様」

 長い時間考えこんでいたジュールが、顔を上げた。

「なんぞ?」

「神様への祈りの言葉。これを、もう少し具体的な言葉にする……というのは、どうでしょうか?」

「具体的……とな?」


「閉鎖骨折の場合、骨を繋ぎたいので、御力をお貸しください……ですよね?」

「しかり」


「これを、こうしては……どうでしょうか?」

 ジュールが続ける。

「折れた骨を、元の1本に戻したいです。御力をお貸しください……と」


「確かに具体的じゃ。それで、なにが変わってくるかの?」

 ジュールは、両手を肩幅位に開いてみせた。

「最初のお祈りの言葉で、神様が貸して頂ける御力を、これぐらいとします」

「ふむふむ」

 ジュールは、両手の幅を、半分ぐらいにしてみせた。 

「具体的にしたら、神様が貸して頂ける御力が、これぐらいになるような気がします」

「??? なんで、そうなる?」


「最初の言葉では、神様も、どれぐらいの御力が必要なのか、分かりません。なので、多めにお貸しくださると思います」

「確かにの」

「具体的にしたら、神様は……こう思われるハズです。それなら、これ位で足りるな……と」

「!!!」

 ガロンが衝撃を受けた表情で、固まった。




「ジュールの発想、まるで、古代語魔法の定義付け……みたいだね」

 バルナスが小さく呟いた。

「神聖魔法に……古代語魔法の定義付けを、組み込む? 出来る出来ないは……別として、発想としては、アリ……?」

 バルナスは思考の海に沈んだ。


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