↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある神官の成長日誌 〜ジュール編〜  作者: くらま
2.分割ヒールを、ものにしろ。
15/36

ある神官の成長日誌 〜ジュール編〜 15

「1人が血管を繋ぎ、止血が完了したら、もう1人が傷口を塞ぐ。完全には治療せず、次の患者へ。回復魔法師(ヒーラー)が離れたら、あとは薬師の出番じゃ……」

 ジュールは小さく呟いた。

「ガロン様の、分割回復魔法(ヒール)と……同じ、です」

 ガロンは、大きく頷いた。

「これがヒントとなり、ワシは、分割回復魔法(ヒール)を、手に入れるに至った」

 ガロンは、ガリガリと頭をかいた。

「いまでこそ、至った……なんて言っておるが、モノにするのには、とてつもなく時間が掛かったぞ。それこそ、数年では無く、数十年単位でな」




 バルナスは眉間を人差し指でグリグリしていた。

「試行錯誤の時間単位が、桁違いなのは……長命種ならでは、というべきなのでしょうが……」

「オレらじゃ、モノにする前に死んじまうな」

 レイブンの言葉に、残りの2人はうんうんと頷いていた。




「ワシが、分割回復魔法(ヒール)を使えるようになったのは、こういう経緯じゃ」

「ありがとう……ございます」

 ジュールはペコリと頭を下げた。




「ガロン師、お伺いしても?」

 バルナスが尋ねた。

「なんぞ?」

「試行錯誤の時、一番多かった失敗は、なんでしたか?」

「そうさのう……」

 ガロンは顎に手のひらをあてて、しばし考えた。

「一番多かったのは、回復魔法(ヒール)が、発動しない現象じゃな」

「発動しない? 暴発では無く?」

 ガロンは考え考え、言葉を紡ぐ。

「神の御力は手のひらに集まっておるのに、回復魔法(ヒール)が発動しない」

「その場合、どうされるのです?」

「あきらめて、威力が半分の、通常回復魔法(ヒール)として扱う」

「小さな回復魔法(ヒール)を……2つ?」

「そうだ」

 バルナスは、とりあえず納得したらしい。続けて尋ねる。

「他には?」

「他は……」

 ガロンは記憶を辿った。

「左右の手のバランスが崩れて、意図した効果が得られなかったかの」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。